先日、いろいろ作問している間に発見したことがあるので少し記事にしてみたいと思います.
結構奇抜な証明だと思うので見てもらえると嬉しいです.
任意の三角形において,外接円の半径を$R$,内接円の半径を$r$とすると以下の不等式が成立する.
$$ R\geq 2r$$
$x,y,z>0$に対して,AM-GM不等式より,
$$(x+y)(y+z)(x+z)\ \geq 2\sqrt{xy} \cdot 2\sqrt{yz} \cdot 2\sqrt{xz}=8xyz$$
このとき,$a=x+y,b=y+z,c=x+z$ とすると,
\begin{align*}
a+b-c&=2y>0\\
a+c-b&=2x>0\\
b+c-a&=2z>0
\end{align*}
と表せるので,$a,b,c$は三角形の辺とみなせる.この三角形の面積を$S$とすると,ヘロンの公式より,
\begin{align*}
abc &\geq (a+b-c)(a+c-b)(b+c-a)\\
(a+b+c)abc &\geq 16S^2\\
\frac{abc}{4S} &\geq 2\cdot \frac{2S}{a+b+c}
\end{align*}
このとき,$a,b,c$の長さを持つ三角形の外接円の半径を$R$,内接円の半径を$r$とすると,
$$R=\frac{abc}{4S}, \ r=\frac{2S}{a+b+c}$$
となるので$R\geq 2r$となる(オイラーの不等式(初等幾何))
以下この証明について問題にしてみたものである.
(大学入試とかで出てくる感じの問題にしてみました.)