この記事では、(はすべて整数)という3次多項式の値が、いかなるnでもある素数の倍数となる、の必要条件を求めることを最終目標とする。(pは固定)
(初めての投稿なので、何かおかしいところがあったら教えてください)
と問題の書き換え
。つまり、
とすれば、
「のいかなるにも、
となる整数が存在するようなの必要条件を求めよ」という問題に書き換えることができる。
このままでは、なんともできないので、とりあえずを展開して計算する。
展開と簡略化、の削除
まずは展開
でくくると、
この、の部分は明らかにpの倍数であるため、pの倍数となる条件の議論の時は、この部分は除外して良い。
つまり、がの倍数になるようなの条件を求めればいいのだ。
ここで、今の問題を整理すると、
がある素数の倍数となるようなの条件を求めよ(ただし、である)
となる。
最初の問題と変わっていないように見えるが、の範囲が制限されたので大きな一歩だ。
ここで、を代入してみよう。
すると、三次、二次、一次の項が消え、となる。つまり、はの倍数でなければならない。
ここでは、と置く(は整数)。
を代入すると、
を移項して、
両辺をで割ると、
は固定だとしても、は整数ならどんな値でもいいので、は整数とみていい。
とりあえず、と置く。
すると、
という式になる。
そして、で割ったことから、
の範囲に狭まった。
への代入
を①式に代入してみる。
つまり、はの倍数でなければならない
これは、次のように表すこともできる。
次に、を代入してみる。
これは、
この式をの合同式にかけてみると。
つまり、
であり、はの倍数
②と③を変形すると、
ここで、この②´、③´が成り立ち、かつが2でないとき、は必ずの倍数であることを証明する。
がの倍数であることの証明
②'、③'から、
は以外の素数であるという前提の為、これが成り立つのはがの倍数の場合のみである。
よって、はの倍数。
ここからはがでない前提で話を進める。
の条件()
はの倍数であるため、
よって、はの倍数。
これは、
次に、について考える。
はの倍数であるため、(は整数)と置ける。
これを代入すると、
これは、合同式で次のようにも表せる。
⑤を変形すると
④から、
と言えるので、
ここで、がより大きい場合を考える。
⑥にを代入してみる。
これを、を法とした合同式で考えると、
はより大きい素数であるため、これが成り立つ場合、はの倍数である。
はの倍数であることから、(は整数)と表せる。
にを代入すると、
つまり、はの倍数となる。
よって、がよりも大きいとき、、はの倍数である。
ここまでのまとめ
・はの倍数
・がでないとき、とはの倍数
・がよりも大きいとき、すべてはの倍数
つまり、ほとんどの場合、すべてがの倍数である。
これが、この記事における結論だ。