本記事では,三角形$XYZ$の外接円を円$XYZ$と表すことがある.
こんにちは,Melidです.幾何学が好きです.気まぐれで記事を投稿していこうと思います.
さて,今回は以下の問題を解いていきます.
鋭角三角形$ABC$において,$A,B$から$BC,CA$に下ろした垂線の足をそれぞれ$D,E$とし,$AD$と$BE$の交点を$H$とする.線分$AB$の中点を$M$とし,三角形$DEM$の外接円と三角形$ABH$の外接円の$2$つの交点を$P,Q$($P$は$CH$に関して$A$と同じ側にある)とする.このとき,$3$つの直線$ED,PH,MQ$は三角形$ABC$の外接円上の$1$点で交わることを示せ.
とりあえず$AB$を直径とする円で反転してみましょう.
$M$に関して$H$と対称な点は円$ABC$上にあることが知られているので,$H$は円$ABC$上の点に移ります.つまり,円$ABH$と円$ABC$は互いに入れ替わります.
さらに,円$DEM$と直線$DE$も互いに入れ替わることが分かります.
よって,$Q$は円$ABC$と半直線$ED$の交点に移るので,$ED$と$MQ$は円$ABC$上で交わることが示せました.
今度は中心$H$,半径$ \sqrt{HA \times HD}i $の円で反転してみましょう.
円$ABH$と直線$DE$が互いに入れ替わり,円$DEM$と円$ABC$が互いに入れ替わります.
よって,$P$も円$ABC$と半直線$ED$の交点に移るので,$PH$と$ED$は円$ABC$上で交わることが示せます.
前の議論と併せて,命題が示せました.
上記の構図で成り立つ他の性質です.気が向いたら解いてみてください.
$CP=CQ$を示せ.
$CH$と$AB$の交点を$F$とする.このとき,円$ABD$,円$CFM$,中心が$C$で半径が$CP$の円は共軸であることを示せ.
記事を書くのは初めてなので拙い点もあるかと思いますが,温かい目で見ていただければ幸いです.