「ループバックインタフェース」と「ループバックアドレス」は、ネットワーク技術において密接に関連していますが、異なる概念を指します。それぞれの違いについて詳しく説明します。
ループバックインタフェースとは、仮想的なインタフェースのことです。通常の物理インタフェース(例えば、Ethernetポートなど)とは異なり、ループバックインタフェースは物理的に存在するものではなく、ソフトウェア上で設定される仮想的なインタフェースです。
ループバックアドレスは、ネットワークデバイス自身を指すIPアドレスの一種です。主にデバイス内部での通信や自己診断に使われます。
ping 127.0.0.1
コマンドは、ネットワークを介さずに自身のネットワークスタックをテストします。ループバックインタフェース | ループバックアドレス |
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仮想インタフェースとしてソフトウェア的に設定される | デバイス自身を指す特定のIPアドレス |
通常、任意のIPアドレスを割り当てる | IPv4では127.0.0.1、IPv6では::1がデフォルト |
ルータやスイッチの識別や管理に使われる | 主に自己診断やデバイス内部の通信に使われる |
OSPFやBGPなどのプロトコルで使用 | ネットワーク外部からアクセスされない |
通常、Loopback0やLoopback1などで設定される | 特定の範囲のアドレス(127.0.0.0/8や::1) |
interface Loopback0
ip address 10.1.1.1 255.255.255.255
この例では、デバイスに仮想的なインタフェース「Loopback0」が作成され、そのインタフェースに「10.1.1.1」のIPアドレスが割り当てられています。このインタフェースは、ネットワーク全体で信頼できる管理用IPアドレスとして使用されることがあります。
ping 127.0.0.1
このコマンドは、デバイス自身に対してpingを送信し、ネットワークスタックが正常に機能しているかどうかを確認します。