この記事ではスターリング数の相互関係
や一般項の公式
についてまとめていきます。
第一種・第二種スターリング数は上昇階乗・下降階乗
と冪乗
に現れる係数のことを言い、これらは
という漸化式を満たします。
まずスターリング数の母関数の一種を求めておきます。
に注意すると
とわかる。
に注意すると
が成り立つのでこの両辺を
に注意するとわかる。
ちなみに第二種スターリング数の一般項については母関数から直接求めることができます。
より
を得る。
次にスターリング数の母関数と関わりの深いネールント多項式というものについて解説していきます。
によって定まる
ネールント多項式は通常
ちなみに
という
とおくと漸化式
が成り立つ。
より
と係数比較することで
を得る。
以下
とおきます。
より
が成り立つことに注意するとわかる。
および
に注意して
を得る。
より
がわかるのでこれを適当に変形することで主張を得る。
いまスターリング数がネールント多項式によって表せたことから次のような興味深い事実が成り立ちます。
は
が成り立つ。
定理8より
が成り立つことからわかる。
そしてこのことを用いることで以下の相互関係が導かれます。
によって定めたとき(
に注意してラグランジュの補間公式を考えることで
を得る。
同様に
を得る。
ちなみに
と変形すると
とも表せます。
とわかる。
いま第一種スターリング数が第二種スターリング数を用いて表せたことにより次のような一般項の公式が得られます。
第二種スターリング数の一般項
から
を得る。