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PILAME杯2025 問21(記述整数) 解説

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前書き

弊校は無理そうだ…なのでちょっと解説というものを書いてみるなり.
解答が出てないので間違えてる可能性があります.

PLM2025問題21

素数p,q,rに対して, 以下の値が整数となる素数sが無数に存在するようなp,q,rを全て求めよ.
ps+qs+rspqr

解くときに考えたこと

このままでは考えにくいので, まずはmodを取って考えてみる.
p,q,rが対称式であるので, pについてのmodを確認するだけで行けそうだな~
qs+rs0(modp)
から何が言えるだろうか...
q+r0(modp)が言えたらいいな~
そういえば, sが素数ってあんまり使えてないよな...
となれば, うまく位数の議論できないかな~という乗りで議論を進めるとうまくいくことがわかる.

解答

ps+qs+rspqrが正の整数となるので
qs+rs0(modp),ps+rs0(modq),ps+qs0(modr)

qs+rs0(modp)q+r0(modp)

証明
  1. q0(modp)のとき
    qs+rsrs0(modp)よって, r0(modp)といえる. したがって, q+r0(modp)
  2. q0(modp)
    r+qn(modp)とする.
    このとき,
    qs+rs0qs(r)sqs(qn)s1(1nq)s(modp)(i)
    pの位数をkとすると, ある整数αを用いて1nqkα(modp)と表せる.
    このとき, (i)より1ksα(modp)と表せるのでsα0(modp1), sは十分大きくても成立するので, s,pは互いに素である. したがってα0(modp1)となり, n0(modp)よって, q+r0(modp)

以上より, q+r0(modp),p+r0(modq),p+q0(modr)
(1) pqrのとき
p+q+rpqrが整数となる.
p,q,rは対称式なのでp<q<rとしてよい. したがって
p+q+rpqr<3ppqr<34となるので, これを満たすp,q,rは存在しない.
(2) p=qのとき,
q+r0(modp)より, r0(modp)が成立するので, p=q=rとなる.

逆にこのとき, s>3について成立するので, よって求めるべき条件はp=q=rとなる.

まとめ

記述を対策したことがある人なら解けた人が多いのではないでしょうか...
皆様が予選に通っていることを祈っています!!

投稿日:12日前
OptHub AI Competition

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