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D&Dでよい武器を探せ

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導入

君の目の前には3種類の武器がある。一つはグレートアックス。両手用の重武器で敵に1d12の[斬撃]ダメージを与えることができる。もう一本も両手用の重武器であるグレートソードだが、これは[斬撃]ダメージを2d6だけ与えることができる。最後は片手用武器のフレイルだ。[殴打]ダメージを1d8与えることができる。

また、両手武器を選んだ場合、君は「両手武器戦闘」の戦闘スタイルを採用し、

その攻撃のダメージ・ダイスで1か2の目を出したなら、君はその1や2が出たダイスを再ロールできる。そうした場合、必ず再ロールの結果を使用すること。

という効果を得ることができる。片手武器なら戦闘スタイルは「片手武器戦闘」だ。

その武器のダメージ・ロールに+2のボーナスを得る

ことができる。

さて、君はどの武器を選ぶ?

計算

よりダメージの期待値が高いものを選ぼう。

フレイル

期待値は「ダメージの平均値」になる。フレイルの場合、1から8までの出目が出る確率は同様に確からしいから、ダメージとその確率は以下の表のようになる。

ダメージ345678910
確率1818181818181818

したがって期待値は
3×18+4×18+5×18+6×18+7×18+8×18+9×18+10×18=132

となる。

グレートアックス

(i)振り直す場合

一度目が12で、振り直して1が出る確率は212×112である。したがってこの場合の表は以下のようになる。

ダメージ123456789101112
確率172172172172172172172172172172172172

(ii)振り直さない場合

ダメージ3456789101112
確率112112112112112112112112112112

したがって期待値は
1×172+2×172+3×772+4×772+5×772+6×772+7×772+8×772+9×772+10×772+11×772+12×772=223

グレートソード

以下、両方振り直すものをパターンA、一方のみを振り直すものをパターンB、どちらも振り直さないものをパターンCとする。

(2)ダメージが2になる確率(以下同様)
パターンAのみ。一度目の出目は(1,1),(1,2),(2,1),(2,2)4通り。二度目の出目は(1,1)1通りのみ。確率は436×136=1324

(3)
パターンAのみ。確率は436×236=1162

(4)
パターンAのとき。確率は436×336=1108
パターンBのとき。一度目の出目は(1,3),(2,3),(3,1),(3,2)4通り。二度目の出目は11通りのみ。よって確率は436×16=154
パターンCはなし。
したがって4ダメージとなる確率は1108+154=136

(5)
パターンAのとき。確率は436×436=181
パターンBのとき。一度目の出目は(1,3),(2,3),(3,1),(3,2),(1,4),(2,4),(4,1),(4,2)8通り。3が出たときの二度目の出目は21通り、4が出たときの二度目の出目は11通りのみ。よって確率は436×16×2=127
パターンCはなし。
したがって5ダメージとなる確率は181+127=481

※以上から、パターンBは、振り直さないほうの出目がn通り(上なら34の2通り)あるとき、確率はn54となることがわかる。

(6)
パターンAのとき。確率は436×536=5324
パターンBのとき。振り直さない方の出目は3453通り。よって確率は354=118
パターンCのとき。出目は(3,3)1通り。よって確率は136
したがって6ダメージとなる確率は5324+118+136=881

(7)
パターンAのとき。確率は436×636=154
パターンBのとき。振り直さない方の出目は34564通り。よって確率は454=227
パターンCのとき。出目は(3,4)(4,3)2通り。よって確率は236=118
したがって7ダメージとなる確率は154+227+118=427

(8)
パターンAのとき。確率は436×536=5324
パターンBのとき。振り直さない方の出目は34564通り。よって確率は454=227
パターンCのとき。出目は(3,5)(4,4)(5,3)3通り。よって確率は336=112
したがって8ダメージとなる確率は5324+227+112=1481

(9)
パターンAのとき。確率は436×436=181
パターンBのとき。振り直さない方の出目は34564通り。よって確率は454=227
パターンCのとき。出目は(3,6)(4,5)(5,4)(6,3)4通り。よって確率は436=19
したがって9ダメージとなる確率は181+227+19=1681

(10)
パターンAのとき。確率は436×336=1108
パターンBのとき。振り直さない方の出目は4563通り。よって確率は354=118
パターンCのとき。出目は(4,6)(5,5)(6,4)3通り。よって確率は336=112
したがって10ダメージとなる確率は1108+118+112=427

(11)
パターンAのとき。確率は436×236=1162
パターンBのとき。振り直さない方の出目は562通り。よって確率は254=127
パターンCのとき。出目は(5,6)(6,5)2通り。よって確率は236=118
したがって11ダメージとなる確率は1162+127+118=881

(12)
パターンAのとき。確率は436×136=1324
パターンBのとき。振り直さない方の出目は62通り。よって確率は154
パターンCのとき。出目は(6,6)1通り。よって確率は136
したがって12ダメージとなる確率は1324+154+136=481

以上よりダメージと確率の表は以下のようになる。

ダメージ23456789101112
確率1324116213648188142714811681427881481

したがって期待値は
2×1324+3×1162+4×136+5×481+6×881+7×427+8×1481+9×1681+10×427+11×881+12×481=253

結論

以上から各武器の期待値は以下のようになる。ダメージの期待値が一番高い武器はグレートソードであることがわかった。

武器期待値
グレートソード813
グレートアックス713
フレイル612

最後に

D&D(に限らずTRPG)では好きなようにキャラ作するのが一番です。(周囲が許してくれるなら)期待値なんか気にせず使いたい武器を使いましょう。
また、D&Dには様々な武器や職業があり、これ以外の選択のほうがダメージが伸びる可能性もあります。今回はあくまでも導入に述べた設定の上での比較になります。

投稿日:2024517
更新日:2024517
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三星聯
三星聯
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主にフィボナッチ数列とパスカルの三角形の関係について書いていくと思います。

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