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負数領域のコラッツ予想を肯定する証明

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負数領域におけるコラッツ予想について(Collatz and Flying Oldman’s Conjectures)

1 初めに

 yahoo知恵袋でco_********さんが 3n-1 の計算で楽しんでいて自動計算サイトを探していた質問に、Flying Oldmanさんのサイトが紹介されていました。そのサイトは【3n-1問題(3n+1問題コラッツ予想パロディ)】として、 奇数は 3n-1 して、偶数は2で割り算すると、与えられた負の整数が -1 に収束している(証明はなし)と述べられていた。
 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で複素数領域まで拡張しており、3n+1の負の正数域では循環シーケンスの例も挙げられていました。
例 −5, −14, −7, −20, −10, −5
3n-1系の正の整数域と3n+1の負の正数域は表裏の関係になるで有ろうと思われるので3n-1の正の整数域の循環シーケンスの例は逆数が解であると思われる。
例  5, 14, 7, 20, 10, 5
で有るので、循環シーケンスになる。
他にも例を挙げると、
 3n+1システムにおける遷移の流れと、3n1システムにおける遷移の流れを挙げると、
正数 6→ 3→ 10→ 5→ 16→ 8→ 4→ 2→ 1
負数  ー6→ー3→ ー8→ー4→ ー2→ ー1
 
正数  6→ 3→ 8→ 4→ 2→ 1
負数 ー6→ー3→ー10→ー5→ー16→ー8→ー4→ー2→ー1

3n+1システムと 3n1システムで正数と負数で対象になる。
であるから3n+1システムの負数域では-1に収束せず、3n1システムでも正数域では+1に収束しないことが分かりました。それ故に【コラッツ予想を肯定する証明】で使用した証明方法で証明できると思われる。

2     コラッツ演算による一般式の定義

 コラッツ演算を次のように定義する。

{amo=ame2nm(ame)am=0(mod2)nm:max(n=ame2nmN)am+1e=3amo1(amo)amo=1(mod2)amo:amo<1

 つまり、偶数演算が要求された場合、偶数演算は、一度要求されたら奇数になるまでnm 回実行されます。このように定義すると、奇数 と偶数 に分けることができる。 ただし、偶数演算の初回は n1、以下n2,n3, などとする。
 又、amoは負の整数の奇数を、ameは負の正数の奇数を表す為に符号ーを付けて強調している。amo:amo<1の定義はamo=1の場合、奇数のコラッツ演算を停止する。

 この定義に基づいて、奇数演算の回数 m と偶数演算の回数nmを変数とし一般式を定義する。与えられた最初の偶数自然数を偶数演算された結果をa1oとし、次の奇数演算で計算される自然数をa2eとする。Collatz m 回で指定された奇数演算を繰り返した結果は、amoam+1eになります。

初めに与えられた自然数が偶数の場合

a1o=a1e2n1
ここで n1 は変数で n11 で、奇数になるまで 2 で偶数演算されます。次に奇数演算が行われ、

a2e=3a1o1

結果として、

a2e=32n1a1e1

その後、コラッツ演算が繰り返えされ、一般項は、

ame=(3m1a1e3m2k1m3k231km2km1)/km1       (1)

となる。但し、 km=2i=1mni  とする。

3 Collatz 操作によって生成される循環シーケンスの有無

 a2ea1eの関係は、

a2e=3k1a1e1

a2e=a1eとすると、

(k13)a2e=k1

a1e=k1(k13)

左辺が負数であるから右辺も負数で無ければならない。よって、k13>0で無ければならない。又、偶数割る奇数であるから、

a1e=k1(k13)=2n

で無ければならない。よって、k1=4とすると、

a1e=4(43)=4=2n

で有るが、a2e=4では、奇数演算が行われる前にー1に収束するので除外されている。

依って、k18とすると、

k1=2n(k13)

2n3=(2n1)k1

2n3(2n1)=k18

2n38(2n1)

88×2n2n3=5×2n

85×2=0.8n

で有るので、0.8nで有るが、nZ で無ければならないので、整除出来ずa2e=a1eとする仮定は背理しa2ea1eで有る。依って、

a1e=k1(k13)Za2ea1e

で有る。又、a2ea1eで有るなら、

a1ek1(k13)

で有り、前に計算したように、a1eZで有るから、恒等的に肯定され、

a2ea1e a1e=k1(k13)Z

で有る。依って、

a2ea1ek1(k13)Z

で有る。

 a3ea1eの関係は、

a3e=(32a1e31k1)/k2

a3e=a1eとすると、

(k232)a3e=3k1

a1e=3k1(k232)

は、a2ea1eの続きとして、計算される同じa1eで計算されるので有るから、

a1e=3k1(k232)=a1eZ

で有るので、a3e=a1eとすると仮定は背理し、a3ea1eで有る。依って、

a2ea1ea3ea1eで有る。

(1)式から、am1ea1eとすると、

a1e(3m2a1e3m3k1m4k231km3km2)/km2

で有るので、

(km23m2a1e)a1e(3m3k1m4k231km3km2)

a1e(3m3k1m4k231km3km2(km23m2)

a1eZ

と仮定し、(1)式から、ame=a1eとすると、

a1e=(3m2k1m3k231km2km1)(km13m1)

a1e=(3m2k1m3k231km2km1)(km13m1)=a1eZ

で有るので、ame=a1eとする仮定は背理し、amea1eで有るので、am1ea1eamea1eで有るから、数学的帰納法により、コラッツ演算による循環数列は無い。

4 発散の有無

一般式から、

ame=(3m1a1ekm13m2k1km131km2km11)

で有るが、km=2i=1mniで有るので、km12m1で有る。 依って、

ame(3m1a1e2m13m2k12m131km22m11)

で、両辺が等しい場合は、全ての偶数のコラッツ演算が全て1回で無ければならない。故に、

ame=(3m12m1a1e3m2k12m131km22m11)

ame=(3m12m1a1e3m22m2321)

で、右辺第二項以下は初項がー1で等比3/2の等比数列であるから、

((32)m2321)=((32)m11)(132)=((32)m11)(12)

=2((32)m11)

依って、

ame=(3m12m1a1e2((32)m11))=(3m12m1(a1e21))
=3m12m1(a1e3))

a1e3Z で有るが、

3m12m1Z

は奇数割る偶数であるから整数に成らない。依って、全ての偶数演算が1回では無いので、

ame>(3m1a1e2m13m2k12m131km22m11)=(3m12m1(a1e3))

依って、両辺の極値を取ると、

limmame>limm(3m12m1(a1e3))=

で有るので、ame は有限である。

5 Cllatz 演算の終了

2節(循環なし)と3節(発散なし)の結果からの鳩ノ巣原理によりCollatz演算は停止しなければならない、よって3n1のシステムは -1 に収束する。以上によりコラッツ予想を自然数から負数に拡張できた。

投稿日:2024917
更新日:2024917
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