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摩訶不思議な級数を作る方法(小ネタ)

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あいさつ

んちゃ!
今回は次の文献をもとに級数で遊んでみます。
おもちゃで遊ぶ子どもの気持ちになって読んで頂けると助かります。
単発ネタです。かなり短いのでその点はご了承お願いいたします。

今回使う公式

まずは今回の記事を書くきっかけになった公式を証明します。参考文献👈

{an}nNC:n=1N1anm=1namx+am=1x(1m=1Namx+am)

[1]下記の様に差分により書き直す。
1anm=1namx+am=1x(m=1n1amx+amm=1namx+am)
[2][1]により
n=1N1anm=0namx+am=1x(1m=1Namx+am)

上記公式を魔改造してみます。

{an}nN(anbn0),{bn}nNC:{γn(x)}{γ:CC|γ} n=1Nγn1(x)(x+an)(x+bn)γn(x)(anbn)anbnm=1nambm(x+am)(x+bm)=γ0(x)γN(x)m=1Nambm(x+am)(x+bm)

[1]適当な有理関数列{γn(x)}nN0を用いて差分で書き直す。
γn1(x)m=1n1ambm(x+am)(x+bm)γn(x)m=1nambm(x+am)(x+bm)=γn1(x)(x+an)(x+bn)γn(x)(anbn)(x+an)(x+bn)m=1n1ambm(x+am)(x+bm)=γn1(x)(x+an)(x+bn)γn(x)(anbn)anbnm=1nambm(x+am)(x+bm)
[2][1]を代入すると以下の式が得られる。
n=1Nγn1(x)(x+an)(x+bn)γn(x)(anbn)anbnm=1nambm(x+am)(x+bm)=γ0(x)γN(x)m=1Nambm(x+am)(x+bm)

さらに魔改造します。

{an}nN(anbn0),{bn}nNC:{γn(x)}{γ:CC|γ} n=1Nγn1(x)(x+an)K(x+bn)Lγn(x)(anbn)K+L(anbn)K+Lm=1n(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)M=γ0(x)γN(x)m=1N(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)M

[1]
γn1(x)m=1n1(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)Mγn(x)m=1n(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)M=γn1(x)(x+an)K(x+bn)Lγn(x)(anbn)K+L(x+an)K(x+bn)Lm=1n1(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)M=γn1(x)(x+an)K(x+bn)Lγn(x)(anbn)K+L(anbn)K+Lm=1n(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)M
[2]代入して
n=1Nγn1(x)(x+an)K(x+bn)Lγn(x)(anbn)K+L(anbn)K+Lm=1n(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)M=γ0(x)γN(x)m=1N(ambm)K+L(x+am)K(x+bm)M

応用

では応用してみましょう。
途中計算ミスがある可能性があります。
くどいですが必ず自分で計算して確認してみてください。

γn(x)=1(x+n+1)5,an=(2n+2n+1),bn=(2nn)とすると下記の式を得る。
n=11n5m=1n13m1(4m+2)(2mm)=2n=12n+1n5(3n1)(2nn)m=1n3m1(4m+2)(2mm)

[1]
anbn=3n1n+1(2nn)
[2]
n=1N1(x+n)5{x+2(2n+1)n+1(2nn)}{x+(2nn)}1(x+n+1)53n1n+1(2nn)3n1n+1(2nn)m=1n3m1m+1(2mm){x+2(2m+1)m+1(2mm)}{x+(2mm)}=1(x+1)51(x+N+1)5m=1N3m1m+1(2mm){x+2(2m+1)m+1(2mm)}{x+(2mm)}
[3]x=0を代入して
2n=12n+1n5(3n1)(2nn)m=1n3m1(4m+2)(2mm)n=11(n+1)5m=1n3m1(4m+2)(2mm)=1
[4]
n=11n5m=1n13m1(4m+2)(2mm)=2n=12n+1n5(3n1)(2nn)m=1n3m1(4m+2)(2mm)

C(n,m)をコネクターとする。この時、an=C(n1,m),bn,m=C(n,m)としましょう。
コネクターの定義より
R(n,m)C[n,m] s.t. anbn=R(n,m)C(n,m)
を満たしますので、以下の式が成り立つ。
n=1Nγn1(x)[x+{1+R(n,m)}C(n,m)]K{x+C(n,m)}Lγn(x){R(n,m)C(n,m)}K+L{R(n,m)C(n,m)}K+Lk=1n{R(k,m)C(k,m)}K+L[x+{1+R(k,m)}C(k,m)]K{x+C(k,m)}L=γ0(x)γN(x)k=1N{R(k,m)C(k,m)}K+L[x+{1+R(k,m)}C(k,m)]K{x+C(k,m)}L
特に右辺の第二項が収束する場合
n=1γn1(x)[x+{1+R(n,m)}C(n,m)]K{x+C(n,m)}Lγn(x){R(n,m)C(n,m)}K+L{R(n,m)C(n,m)}K+Lk=1n{R(k,m)C(k,m)}K+L[x+{1+R(k,m)}C(k,m)]K{x+C(k,m)}L=γ0(x)

γn(x)=1(x+n+1)3,an=1(n+m1m)10,bn=1(n+mm)10とすると以下の様に書ける。
n=11n3k=1n1{(k+m)10k10k101(k+mm)10}K+L{x+(k+m)10k10(k+mm)10}K{x+1(k+mm)10}L=n=1n10L3(n+m)10K{(n+m)10n10}K+Lk=1n{(k+m)10k10k101(k+mm)10}K+L{x+(k+m)10k10(k+mm)10}K{x+1(k+mm)10}L

{R(n,m)=(n+m)10n10n101+R(n,m)=(n+m)10n10
より
n=11(x+n)3{x+(n+m)10n10(n+mm)10}K{x+1(n+mm)10}L1(x+n+1)3{(n+m)10n10n101(n+mm)10}K+L{(n+m)10n10n101(n+mm)10}K+Lk=1n{(k+m)10k10k101(k+mm)10}K+L{x+(k+m)10k10(k+mm)10}K{x+1(k+mm)10}L=1(x+1)3
この式から以下の結論を得る。
n=11n3k=1n1{(k+m)10k10k101(k+mm)10}K+L{x+(k+m)10k10(k+mm)10}K{x+1(k+mm)10}L=n=1n10L3(n+m)10K{(n+m)10n10}K+Lk=1n{(k+m)10k10k101(k+mm)10}K+L{x+(k+m)10k10(k+mm)10}K{x+1(k+mm)10}L

最後に

どうでしたか?
一見難しそうな式ですが、よく見ると予定調和で子どもだましで簡単でしょう?
僕が本記事で使った手法を用いれば原理的にはいくらでも複雑怪奇な級数を作って遊べます。
ぜひ、面白い級数を作って友達を驚かせてやりましょう。
ではばいちゃ!

投稿日:28日前
OptHub AI Competition

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