この記事ではラマヌジャンの書いた論文"On the integral
タイトルの7という番号はハーディによる書籍"Collected Papers of Srinivasa Ramanujan"におけるナンバリングに準じています。ちなみに"Collected Papers"の全容については
こちらのサイト
や
こちらのサイト
にて閲覧することができます。
なお各命題の証明については論文で示されている式変形以外は自力で考案したものとなるので至らぬ点もあるかもしれませんがあしからず。
この論文の主題は色々な級数の値を
という関数を用いて表すことにあります。
ちなみにこの積分はinverse tangent integralと呼んだり
が成り立つ。
に注意するとわかる。
が成り立つ。
に注意すると
を得る。
が成り立つ。
とわかる。
ウォリス積分の公式
に注意すると
とわかる。
が成り立つので、この実部・虚部を比較することでわかる。
に注意するとわかる。
の実部・虚部を比較することで第一・二式が得られ、また
および
が成り立つ。
上の補題に注意して各式を微分するとそれぞれ両辺が
となることからわかる。
第一式は上の公式
において
また第二式は同様に
が成り立つことに注意すると
と表せることからわかる。
ただし前者は
各式の左辺を微分すると
となることに注意するとわかる。
において
が成り立つ。
公式4の第二式において
が成り立つので
に注意して実部・虚部を比較することで主張を得る。
正の奇数
が成り立ち、また正の偶数
が成り立つ。
正の奇数
が成り立ち、また正の偶数
が成り立つ。
最後の公式は
という公式と比較すると興味深いとのこと。
ちなみにこの等式を示すには今までと同様に両辺の微分が
に一致することを確かめればよい。
とわかる。
が成り立つ。
と表せることに注意すると上の補題からわかる。
であったことに注意すると
が成り立つので、これによって
が得られるのだとか。