「を、連続した奇数の和で表すとき、その連続した奇数の和」というような問題を解く中で発見した定理などを書いていきます。
連続した奇数の和についての整理
連続した奇数の真ん中の数を、連続した奇数の個数をとする。
連続した奇数の和を式として表すと
二番目の式はあくまで一般的に表したものなので特に使わない。
ここで、式をひっくり返して足し合わせると、
となる。これは直観的にわかるはず。
二つ足し合わせた結果なので、式のみの値は、で、だ。
つまり、「真ん中の奇数がで、長さがの連続した奇数の和は、になる」ということ。
ある数の乗を連続した奇数の和で表すパターン
連続した奇数の和を扱いやすくしたところで、最初に書いた、
「を連続した奇数の和で表す」問題のことを考えよう。
奇数の和はとなるのだから、
となる。
ようするにこれが成り立つような、のぺアの個数なのだから、
、の組、は、のつとなる。
(の場合は連続した奇数の和とは言えないため除外した)
この議論を一般化すると、を素数としたとき、
を連続した奇数の和で表すとき、その連続した奇数の和の真ん中の奇数を、連続した奇数の個数をとしての組はのつとなる。
という定理が言える。
また、連続した奇数がすべて正の時、ありうるの組はのみとなる。
以下、その証明だ。
ありうるの組がのみとなる証明
まず、式で最小の項は。
すなわちが正であれば連続した奇数はすべて正となる。
よって、連続した奇数はすべて正となるとき、である。
それが当てはまるようなの組はのみとなる。
よって、が素数の時は、すべてが正の連続した奇数の和では、通りでしか表現できず、その、の組はとなる。
素数、合成数の場合の議論
奇素数は、すべてが正の連続した奇数の和で表すことはできない。
なぜなら、の組はからもしくはしか存在せず、
の場合は連続した奇数の和とは言えないため、ありうる組がのみしか存在しない。
の場合、すべてが正の連続した奇数の和で表すことができるが、では明らかにないので
奇素数はすべてが正の連続した奇数の和で表すことはできない。
また、奇数の合成数の場合、パターンは約数の数だけ存在するといえる。
もう少し掘り下げると面白そうだ。
このアプローチの弱点
このアプローチ、偶数の場合は全く使うことができない。
なぜなら、連続した奇数の和で表すことができる、かつ真ん中の奇数が存在する場合、とはどちらも奇数となる。
奇数同士の積は必ず奇数となるので、偶数の場合は全く使えないのだ。
真ん中の奇数が存在しない場合でも定義するか、連続した整数の和で考えるかした方が汎用性は上がると思う。
一応、この記事で書いた定理などをまとめる。
- を奇素数とする。を連続した奇数の和で表すとき、の組はのつとなる。
- また、連続した奇数がすべて正の時、ありうるの組はのみとなる。
- 奇素数は、すべてが正の連続した奇数の和で表すことはできない。
上のつをこの記事の最終結論とする。