3
エンタメ問題
文献あり

オリジナル問題集No.1

179
1

あいさつ

んちゃ!
今回は色々な問題を作って遊ぶのだ!
問題のレベルを独断で分類しておくのだ。
⭐️・・・簡単
⭐️⭐️・・・普通
⭐️⭐️⭐️・・・難しい
【説明】

  1. 簡単
    専門的知識を要求しない問題なのだ
  2. 普通
    高校で習う程度の予備知識を要求する問題なのだ。
  3. 難しい
    専門的知識を要求しなおかつ、考察が必要な問題なのだ。

問題1 ⭐️

|x|<1ならば、次の等式が成り立つ事を示せ。
n=0xn=1+n=1xn(n+1)21xn+11x

次の様に数を並べてみると良い。
各行について等比級数の公式を適用する事で直ちに本問題の等式が証明される。

0
12
345
6789
1011121314

問題2⭐️

x1なる複素数に対して、以下の式が成り立つ事を示せ。
m,n=1Nx|mn|=N+2xN+1x2(x1)22(N1)xx1

12345
101234
210123
321012
432101
543210

m,n=0Nx|mn|=N+2k=1N1(Nk)xk=N+2k=1N1kxNk=N+2xNk=1N1kxk=N+2xN11x1(k=1N1xk(N1)xN)=N+2xNx1xN(1x1)22(N1)11x1=N+2xN+1x2(x1)22(N1)xx1

問題3⭐️⭐️

以下の式を証明せよ。
0adx10bdx2f(x1)f(x2)dx=0adx10bax1dx2f(x1)f(x2)+0bdx20abx2dx1f(x1)f(x2)

下の様に積分領域を分割する。
すると与えられた積分は下記の様に書ける。
0adx10bdx2f(x1)f(x2)dx=0adx10bax1dx2f(x1)f(x2)+0bdx20abx2dx1f(x1)f(x2)

積分領域 積分領域

上記で特にa=bとすると以下の式が成り立つ。

{0adxf(x)}2=20adx1f(x1)0x1dx2f(x2)

問題4⭐️⭐️

次式を示すことで

01dxlog4xlog(1x)1x=12ζ(3)318ζ(6)
以下の式を証明せよ。
ζ(2,4)=23ζ(3)243ζ(6)
また、ζ(2)ζ(4)=ζ(2,4)+ζ(4,2)+ζ(6)より
ζ(4,2)=ζ(2)ζ(4)23ζ(3)2+13ζ(6)
を証明せよ。

[1]まずは前提になる式を書きます。
01(logx)m1xdx=(1)mm!ζ(m+1)
この式の証明は簡単なので省略いたします。
[2]次にm=2として二乗を計算します。
{01(logx)21xdx}2=4ζ(3)2=201(logx)21xdx0x(logy)21ydy(z=yx)=201x(logx)21xdx01(logxz)21xzdz=201x(logx)41xdx0111xzdz+401x(logx)31xdx01logz1xzdz+201x(logx)21xdx01(logz)21xzdz=201(logx)4log(1x)1xdx+4n=001xn+1(logx)31xdx01znlogzdz+2n=001xn+1(logx)21xdx01zn(logz)2dz=201(logx)4log(1x)1xdx4n=01(n+1)201xn+1(logx)31xdx+4n=01(n+1)301xn+1(logx)21xdx=201(logx)4log(1x)1xdx+24m=0n=01(m+n+2)4(n+1)2+8m=0n=01(m+n+2)3(n+1)3=201(logx)4log(1x)1xdx+24m=1n=11(m+n)4n2+8m=1n=11(m+n)3n3=201(logx)4log(1x)1xdx+24ζ(2,4)+8ζ(3,3)
[3]ゆえに、以下の式を得る。
01(logx)4log(1x)1xdx=12ζ(2,4)+4ζ(3,3)+2ζ(3)2(ζ(3,3)=12{ζ(3)2ζ(6)})=12ζ(2,4)+4ζ(3)22ζ(6)
[4]実はまめひげさんの記事定理7を参考にすると以下の式を得る。
01(logx)4log(1x)1xdx=60ζ(6)+12{ζ(2)ζ(4)+ζ(3)ζ(3)+ζ(4)ζ(2)}=24ζ(2)ζ(4)+12ζ(3)260ζ(6)
ゆえに、以下の式を証明すればいい。
[5]24ζ(2)ζ(4)60ζ(6)=18ζ(6)
{ζ(2)=π26ζ(4)=π490ζ(6)=π6945ζ(2)ζ(4)=74ζ(6)
を用いると
24ζ(2)ζ(4)60ζ(6)=42ζ(6)60ζ(6)=18ζ(6)
[6]以上をまとめると
{ζ(2,4)=23ζ(3)243ζ(6)ζ(4,2)=ζ(2)ζ(4)23ζ(3)2+13ζ(6)

問題5⭐️⭐️

次の式が成り立つ事を示せ。
{1(m+n1)(m+n1m1)}2=2k=0n1(1)k(n1k)(k+m)(k+2m+n1)(k+2m+n2n1)

(01xm1(1x)n1dx)2=201dx0xdy(xy)m1{(1x)(1y)}n1(yx=z)=201dxx2m1(1x)n101dzzm1(1zx)n1=2k=0n1(1)k(n1k)01dxxk+2m1(1x)n101dzzk+m1=2k=0n1(1)k(n1k)k+mB(k+2m,n)=2k=0n1(1)k(n1k)k+m(k+2m1)!(n1)!(k+2m+n1)!=2k=0n1(1)k(n1k)(k+m)(k+2m+n1)(k+2m+n2n1)={1(m+n1)(m+n1m1)}2

問題6⭐️⭐️⭐️

テータ関数の類似物として次の様な関数を考える。
{ϑ3(q)=nZqn3ϑ4,k(q)=nZωknqn3(k=1,2)
この様な関数を考えた時、以下の式をϑ3(q),ϑ4,k(q)(k=1,2)で表せ。
ϑ32(q)+ϑ4,12(q)+ϑ4,22(q)
ただし、ω1の三乗根とする。

[1]
以下3を法として計算した結果を羅列する。
{030131232
この結果を用いると以下の式を得る。
{ϑ3(ωq)=ϑ4,1(q)ϑ3(ω2q)=ϑ4,2(q)ϑ3(q)+ϑ4,1(q)+ϑ4,2(q)=3ϑ3(q27)
[2]以下次の様に記号を定める。
r3(n)=#{(k,l)N2|k3+l3=n}
ϑ32(q)=1+n=1r3(n)qn
これから、qωq,qω2qとして足し合わせる事で、以下の式を得る。
ϑ32(q)+ϑ4,12(q)+ϑ4,22(q)=3{1+nNr3(3n)(q3n+q3n)}
また、次の恒等式:
(k+l)3+(k+ωl)3+(k+ω2l)3=3(k3+l3)
を用いたいところだが...
[3]
k+ω,k+ω2lNなので、r3(n)r3(3n)。ゆえに、通常のテータ関数と同じ議論を行う事は出来ない。
そこで、別の方法を考える。
[1]の結果を用いると二つの自然数を用意し、それらの三乗の和を計算して3の倍数になるのは3を法として一方が1他方が2となる場合だけだと分かるので、k,lの入れ替えを考慮して以下の式を得る。
r3(3n)=2#{(k,l)N2|(3k2)3+(3l1)3}
[4]
実は少し考察してみると以下の式が成り立つ事が分かる。
{ϑ3(q)+ωϑ4,1(q)+ω2ϑ4,2(q)=3nZq(3k1)3ϑ3(q)+ω2ϑ4,1(q)+ωϑ4,2(q)=3nZq(3k2)3
ゆえに、
3nZr3(3n)q3n=23{ϑ3(q)+ωϑ4,1(q)+ω2ϑ4,2(q)}{ϑ3(q)+ω2ϑ4,1(q)+ωϑ4,2(q)}=23[ϑ32(q)+ϑ4,12(q)+ϑ4,22(q){ϑ3(q)ϑ4,1(q)+ϑ4,1(q)ϑ4,2(q)+ϑ4,2(q)ϑ3(q)}]
[5]結論
ϑ32(q)+ϑ4,12(q)+ϑ4,22(q)=92{ϑ3(q)ϑ4,1(q)+ϑ4,1(q)ϑ4,2(q)+ϑ4,2(q)ϑ3(q)}

参考文献

投稿日:130
更新日:215
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