多重ゼータ値を
によって定義する. インデックスにおける2以上の成分の個数を高さという. 高さ1の多重ゼータ値の母関数として, 以下の公式が知られている.
であることを用いると,
ここで, Gaussの超幾何定理より,
だから, 定理を得る.
ガンマ関数は
と展開できるので, 上の公式は
と書くことができる. よって, 以下を得る.
高さ1の多重ゼータ値はRiemannゼータ値による多項式で表される. つまり,
である.
特別な場合として, に対してがRiemannゼータ値によって表されることはEulerによって既に示されていたことである.
[1]
K. Aomoto, Special values of hyperlogarithms and linear difference schemes, Illinois J. of Math., 1990, 191-216
[2]
V. G. Drinfel'd, On quasitriangular quasi-Hopf algebras and a group closely connected with $Gal(\bar{Q}/Q)$, Leningrad Math. J., 1991, 829-860