解いてみました.問7あたりからあまり自信ないです.それ以前も含めて,間違っていたら指摘してもらえれば訂正します(たぶん).問11は解いたら爆発しそうです.
著作権の関係で怒られたりしたら記事は削除します.
問1
の位置を固定する(当然だが中央ではない).それに隣り合う箇所がのいずれかになる.
の"反対側"にのいずれかが入ると,ができて矛盾するので,の"反対側"は.
以上を満たしさえすれば,条件を満たす.
よって,の位置が通り,の決め方が通り,の決め方が通り.かけ合わせて通り.
問2
である.
とおくと,
の組み合わせは通り,の組み合わせは通りなので,通り.
問3
の順に,通りの置き方がある.
通り.
問4
の最小公倍数であるを法にして考えたい問題だ.
で割った余りがのときにどうなるかを考えていこう.
- で割った余りが→で割った余りを考えると矛盾
- で割った余りが→で割った余りを考えると矛盾
- で割った余りが→で割った余りを考えると矛盾
- で割った余りが→で割った余りがであり,で割った余りがorになるため矛盾
- で割った余りがはもう少しきちんと議論する.
(i)で割った余りが
で割った余りが,で割った余りががまず確定し,これによって,で割った余りがでなければならず,で割った余りがでなければならない.
型の数であれば,これらをすべて満たす.
(ii)で割った余りが
で割った余りが,で割った余りががまず確定し,これによって,で割った余りがでなければならない.で割った余りはのいずれかならよい.
型の数であれば,これらをすべて満たす.
なので,までに条件を満たす数が個存在し,あとが条件に当てはまるので,全てで個である.
問5
である.
相似比は内接円の半径の比に一致するので,,と置ける.
さらに,四角形は内接円を持つのでである.
よってであり,求めたい比は
問6
任意のに対しての少なくとも一方が常に偶数であることが必要条件である.
(特に,一方が奇数で他方が偶数であれば条件を満たすことは,わかりやすいだろう.)
以下,正整数がで割り切れる回数をで表す.(例えばである.)
条件を満たす必要十分条件を考えるために,いくつかの例を考えてみよう.
(i)の場合
(わかりづらければ,がともにの奇数倍である場合を考えてみよ)
このとき,となる.よって何度か繰り返すととなり,どこかで整数でなくなるため矛盾.
(ii)の場合
(わかりづらければ,がの奇数倍,がの奇数倍の場合を考えてみよ)
このとき,とすることができる.
(iii)の場合
(わかりづらければ,がの奇数倍,がの奇数倍の場合を考えてみよ)
このとき,とすることができる.
以上の議論から,であれば条件を満たす.
- 一方がを満たす場合…通り.
- 一方が,他方がを満たす場合…通り.
- 一方が,他方がを満たす場合…通り.
- 一方が(こちらが),他方が()を満たす場合…通り.
- 一方が(つまり),他方が()を満たす場合…通り.
以上を足し合わせて,通りである.
問7
ターンで,ある行を全て使うことができるので,最短はターンである.それより少ないターンでゲームを終了できないことの証明は任せる.
これから考えなければならないことは,ターンにわたるの選び方が何通り存在するか,である.
まず毎ターン,いずれかの行を使い切らなければならない.ここで,一番上の行を使い切るようなの選び方を考えよう.考えて見ると,以下のことがわかる.
- は左上隅のマスを含まなければならない.
- は左端の列のうち,上から連続したいくつかを選ぶことができる.
ここで,が左端の列のうち,上から連続した個を選んだとしよう.
の場合は,単純に「行あったものが行に減る」と考えればよい.
問題はがそれ以外の場合である.このとき,上から列目の行を使い切るの選び方を考えてみよう.は左から列目のマス目を最大で個までしか選べないことがわかるだろう.これより多く選んでしまうと,ターンで終わらせることが不可能だからである(図を描いてみよ).
つまり最初のによって,のマス目は,のマス目とのマス目に分割されたと考えられる.
ここで一般に,縦マス,横マスのマス目を,条件を満たすようなで区分けする場合の数をとしよう.条件から,この場合の数はによらないことに注意せよ.
先ほどの議論から,
となることがわかる.より,これがカタラン数であることを知っていれば,
だとわかる.もしカタラン数を知らなければ,を小さい順に求めて推測することも可能である(後述).
いま求めたいものは,の倍である(は区分けの仕方であり,それらに順にを割り振らなければならなかった).
よって解答は
カタラン数の一般項の推測
を順に求めていくと,となる.
最初の方の階差数列を取ると,となってが関係しているように見えなくもないが,次の階差がであることを見て,この方針は撤退すべきである.
一応階差の階差も取ってみよう.で意味不明である.往生際悪く,もう一度だけ階差を取ってみよう.…これはやめた方が良い.
次なる選択肢はを観察することである.
最初から順に,である.
ここで,分母にとがあることに注目すれば,次のように変形することが思い浮かぶだろう.
これより,
問8
問題文の個目の条件がわかりづらい.を固定すると,の中で最大のものはである.少し実験してみると,
である.どうもべきが関係しているようだ.
もう少し実験を続けよう.例えば
などは美しい列である.では,だとどうなるだろうか.を思い出して,としたくなる(例えば次の数列)
しかし,
でも条件を満たしていることに気付いてほしい.
このあたりで,次の予想が立つ.
- であれば,美しい列の長さの最大値はである.
- 美しい列の作り方として,
とする方法がある.
この予想に従って問題を解いてみよう.
より,美しい列の長さの最大値はである.そして美しい列の具体例として,
を思いつくが,果たしてこれでよいか.必ずしもである必要はない.そのことに気付けば,次のような改案が得られる:
(この例を考えるには,を満たすようなが存在しないかと考えればよい.)
一応これが最小であることを確かめておこう.べきを使った典型的な美しい例をして,次の数列がある:
を含む数列にするためには,にを加えるのが最も近道であり,より である.
予想が正しいことは,(自分でも証明していないのだが)疲れてきたので割愛する.
問9
が円の直径となるように点を取り,と円の交点をとする.
であり,である.このことから,
がわかる.さらに,
より,五角形と五角形の相似もわかる.この相似において点と点も対応していることから,相似比をと置くと,だとわかり,である.
に三平方の定理を適用して,を得る.これより,である.
ここからはの長さを求めにいこう.の中点(つまりは円の中心)を,の中点を,の中点をとおく.
であり,なので,.よってである.
問10
以下,合同式はすべてを法として考えている.
まずを代入してみたくなる.
これでは,どうもそんなに役立ちそうにない(ここから続けるならとおいたときがわかるが,その後が続かない…よね?).
そこで,を代入してみよう.これも自然な代入である.
一見役立ちそうにない式だが,もしあるがを満たすならば.すなわちであることがわかる(これはを意味しているわけではないことに注意せよ).
以下,の場合を考えよう.式より任意のに対してである.
このあたりで,役立つ別の式がほしい.そこで,を代入した式を考えてみよう.なお,のときはと考える等,臨機応変にを法として読んでほしい.
この式は一見使いづらいが,任意のに対してが対応で存在するので,と非常に相性がいい.つまり,任意のに対してという結論を得る.もう少しわかりやすい形にすれば,はのいずれかである.
ここまでの結果をまとめると,もも常にと合同なので,問題文の条件は十分満たしている.
以下,の値によって場合分けを考えよう.
- の場合
の行き先はのいずれもよい.よって通り. - の場合
の行き先はのいずれかである.よって通り. - の場合
上と同様.通り. - これ以外の場合はとなるorが存在するので不適.
ここまでで,を満たすが存在する場合は終わった.次に, for any の場合である.
まず式より,任意のに対してである(式のを改めてと置き直している).特にあるが存在してだ.ここでを考えるととなる.両辺ので割った余りを考えることで,任意のに対してを得る.
さあゴールは近そうだ.あとはの値で場合分けしてみよう.
- の場合
式よりであり,特にを代入することでを得る.
次にを考えると,となるので,結局である. - の場合
式を使って,がわかる.
式にを代入してがわかり,式にを代入して矛盾を得る. - の場合
式を使って,がわかる.
式にを代入してがわかり,式にを代入して矛盾を得る.
以上から,条件を満たすの個数は通り.