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公理的幾何代数④(ベクトルの分解)

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幾何積の単位元と逆元

幾何積の単位元

スカラーの幾何積をスカラー倍もしくはスカラー乗法と定義しました。そのため、スカラー乗法の単位元である$1$は幾何積の単位元になります。

幾何積の単位元

$1u = u = u1$

幾何積の逆元

単位元があるということは逆元もあります。ベクトル$u$について$u^{-1} = u/u^2$と定めるとこのベクトルは逆元になります。

幾何積の逆元

$u^{-1}u = 1 = uu^{-1}$

ここではベクトル$u$に限定しましたが、その平方が$0$でないスカラーであれば逆元が存在します。そのため、平方が$0$ではないスカラーとなることを可逆と呼びましょう。

分解

幾何積を内積と外積で表す2式がありました。

$$ \begin{align*} uv &= u \cdot v + u \wedge v \\ vu &= u \cdot v - u \wedge v \\ \end{align*} $$

$v$を可逆なベクトルとします。$v^{-1}$と上記2式から$uvv^{-1} = u$$v^{-1}vu = u$を求めます。

$$ \begin{align*} u &= (u \cdot v)v^{-1} + (u \wedge v)v^{-1} \\ u &= v^{-1}(u \cdot v) - v^{-1}(u \wedge v) \\ \end{align*} $$

$u \cdot v$はスカラーなのでベクトル$v^{-1}$との幾何積はベクトルのスカラー倍になります。そのため、$(u \wedge v)v^{-1}$$- v^{-1}(u \wedge v)$もベクトルになります。つまり、$u$は2つのベクトルの和で表されたということになります。

ここで$u_{\parallel}$$u_{\bot}$を次のように定めます。

ベクトル$u$について、可逆なベクトル$v$によってベクトル$u_{\parallel}$とベクトル$u_{\bot}$
$$ \begin{align*} &u_{\parallel} = (u \cdot v)v^{-1} = v^{-1}(u \cdot v) \\ &u_{\bot} = (u \wedge v)v^{-1} = - v^{-1}(u \wedge v) \\ \end{align*} $$
と定める。

当然ですが、このとき
$$ u = u_{\parallel} + u_{\bot} $$
が成り立ちます。この記法を選んでいる理由は、次が成り立つからです。

$u_{\parallel}$$v$と平行、$u_{\bot}$$v$と直交する。

というのは定義から以下が成り立つからです。
$$ \begin{align*} u_{\parallel}v &= u \cdot v = v u_{\parallel}\\ u_{\bot}v &= u \wedge v = -v u_{\bot} \end{align*} $$

$v$と可換・反可換になります。かつ、結果が内積・外積になる。そのため、この分解は$u$というベクトルを$v$平行成分$u_{\parallel}$直交成分$u_{\bot}$に分解したということです。

内積は平行成分、外積は直交成分という幾何的な意味も分かりました。

投稿日:1日前
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