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現代数学解説
文献あり

標数0の表現(の指標)を, 標数pの表現から求める

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この記事は 表現論アドベントカレンダー の23日目です.

タイトルの通りです. 具体的にはSL2(Fp)の表現について考えていきます. 本当はモジュラー表現を用いて有限群論の定理を証明する話でも書こうかと思ったのですが, まだ勉強が追い付いてないので諦めました.
以下pを奇素数とします.

準備(共役類)

SL2(Fp) の共役類とその大きさをもとめる.
A,BSL2(Fp) が共役なら, ABの固有多項式は等しい. よって, 各固有多項式ごとに何個共役類があるかみる.
以下A=(abcd)SL2(Fp)とし,Aの最小多項式をf(X)=X2tX+1とする.

t±2のとき

任意にvFp2をとる. P=(v,Av)GL2(Fp)なら,
PAP1=(011t)
となる. (A2v=t(Av)+vに注意せよ. ) あとはPSL2(Fp)となるようにvがとれればよい. v=(xy)とすると, detP=det(xax+byycx+dy)=cx2+(da)xyby2=:f(x,y)となる. この二次形式の判別式は(da)2+4bc=(d+a)2+4(bcda)=t240なので(trA=t,detA=1に注意せよ), f(x,y)=ax2+by2,ab0 という形に平方完成できる. このf1をとることを言えばよい. これはS={1ax2|xFp},T={by2|yFp}として, #S=#T=p+12より, STとなることから従う.

よって, このとき, A(011t)がわかった.
このときの共役類の大きさを求める.

fが可約の場合

このとき, 共役類の代表元としてB=(α00α1) もとれる. このとき, Z(B)=SL2(Fp)T2がわかるので, 共役類の大きさは#SL2(Fp)/#Z(B)=p2+p.

fが既約の場合

BSL2(Fp)で, Bの固有多項式がX2tX+1であるようなものを求めればよい. B(1,1)成分を決めると, トレースがtであることから,(2,2)成分が自動的にきまり, 行列式が1なことから, (1,2)および(2,1)成分はp1択に決まる. よって, p2p個.

t=2のとき

このとき, (AI2)2=0.
A=I2なら共役類はこれだけ. AI2なら, 0vker(AI2)(AI2)w=vとなるwがとれる.
適当にsFpをとれば, Q=(v,sw)GL2(Fp)とでき, このときQ1AQ=(1s01)
いつ(1s01)(1s01)が同じ共役類に入るかみる.
X(0s00)=(0s00)X
なら, 辺々比較し, x12=x21=0,sx22=sx11.
XSL2(Fp)となるためには, x11x22=1が必要. よって, ss1=x112の必要. 逆にたどればこれで十分なこともわかる.
よって, このとき, 同値類として
(1001),(1101),(1u01)(ただしuは非平方.)の3つがとれる.
I2の共役類は明らかに1個. B=(1101)のとき, Z(B)=(±10±1)(複合同順)となるので, Bを含む同値類はp212個. もう一つの場合も同様.

t=2のとき

AのかわりにAを考え,
(1001),(1101),(1u01)(ただしuは非平方.)の3つあることがわかる.
得られた結果をまとめる.

SL2(Fp)の共役類

SL2(Fp)の同値類は以下のp+3個.
(011t)(t±2),±I2,±(1101),±(1u01).
最初の場合, t=α+α1と書けるときは共役類の大きさはp2+p. 書けないときはp2p. ±I2の共役類の大きさは1. 最後の2個の共役類の大きさはp212.

モジュラー表現の一般論

この節では有限群のモジュラー表現の一般論を述べる. 証明については気が向いたら載せます. (今回使うのは, 簡単なところだけなので, 参考文献をちょっと読めば載ってます.)

以下Gを有限群とし, #G=pam,(m,p)=1と置く.

モジュラー系

K:=Qp(ζm), R:=Zp[ζm],π:=pR,F:=R/πRとする.

RπRを極大イデアルとする離散完備付置環であり, Fは有限体となる.

別にここまで(K,R,F)をstrictに決めなくてもよく, 上に上げたこと+ ζmKくらいの条件があれば同様の議論ができる.

自然数nに対して, Cn(C)1n乗根全体とする. 単射群準同型:CmF×(e2πim)=ζmとなるように定める. ω:Im()Cmの逆写像とする.

p

xGp元であるとは, xの位数がpと互いに素であることを指す. Gp元全体の集合をGpと置く.

群準同型ϕ:GGLn(F)をモジュラー表現と呼ぶ.

モジュラー指標

gGpを任意にとる. gの位数をlと置くと, ϕ(g)l=ϕ(gl)=1が成立する. よって, ϕ(g)diag(α1,α2,,αn) となるαiがとれる. このとき, Gのモジュラー指標χ:GpC
χ(g)=i=1nω(αi)
と定める. (lmなので, αiωの定義域に入る. )

ϕ(h)ϕ(g1hg)となるので, χが類関数であることがわかる.

f1,f2:GpCに対して, 内積f,gを次で定める:
f1,f2=gGpf1(g)f2(g).

Gの既約モジュラー表現(の同型を除いた代表元)の指標をϕ1,ϕ2,,ϕlとし,
Gの主直既約モジュラー表現(の同型を除いた代表元)の指標をη1,η2,,ηlとし,
Gの通常既約表現(の同型を除いた代表元)の指標をχ1,χ2,,χkとする.
このとき, 次が成立する:

  1. l=l=(Gpの共役類の個数)
  2. k=(Gの共役類の個数)
  3. k×k正則行列Cがちょうど一つ存在して, χi=s=1kcsjϕj. (このCをカルタン行列と呼ぶ)
  4. k×l行列Dがちょうど一つ存在して, ηi=s=1kdsjϕjが成立する.
  5. 上のC,Dに対して, DDt=C. (このDを分解行列と呼ぶ)
  6. 上のCの逆行列をCとすると, ϕi,ϕj=cij.

証明は参考文献参照.

SL2(Fp) のモジュラー既約表現

自然数nに対し, VnF[X,Y]n1次斉次部分とする. すなわち, Vn=iFXiYn1iとする. このVnを次の作用でSL2(Fp)-moduleとしてみる.
((abcd)f)(x,y)=f(ax+by,cx+dy)

要するにFp2FXFYへの自然な作用をF[X,Y]に伸ばして, これを次数ごとにみてるわけですね.

1ipなら,Viは既約. 逆に, SL2(Fp)K上の既約表現はこれらでつくされる.

命題1より,SL2(Fp)p共役類はp個. よって既約モジュラー表現もp個. K上の次元を見ることで, 明らかにijならViVjは同型でない. よって, あとはViの既約性のみ言えばよい.
Vnの部分加群U0を任意にとる. U=Vjを示せばよい. 0fUdegxfが最小になるようにとる. (ここで, degxxの多項式としての次数.) fcYnとして矛盾を導く. このとき, (1101)f(x,y)f(x,y)=f(x+y,y)f(x,y):=gU. よって, f(X,Y)=cXmYn1m+(lower term)とすると, g(X,Y)=mcXm1Ynm+(lower term). よって, degxg=m1<degxfとなり, degxfの最小性に矛盾. (ここで, m0npを用いた.)
よって, f=cYn1となりYn1Uがわかる. 相異なるα1,α2,αnFをとる.
任意のiに対し, (1αi01)Yn1=(Y+αiX)nU. ここで, (Y+αiX)n1(i=1,,n)K上線形独立なので(Vandermondeの行列式), U=Vnがわかる.

次に, Viのモジュラー指標を求める.

ASL2(Fp)pとする. A(α00α1) となるαFをとり, ζ=α となるζCp21をとる. (ここでのGL2(K)内での共役を表す.) このとき, Viのモジュラー指標をϕiとすると, ϕi(A)=fi(ζ):=ζiζiζζ1 . とくにϕi(A)R.

ψ1(A)の固有ベクトルf,gV1を, ψ1(A)f=αf,ψ1(A)g=α1A となるようにとる. このとき, ψi(A)の固有ベクトルとして, fi1,fi2g,,f1gi2,giがとれ, ψi(A)diag(αi1,αi3,,α3i,α1i)となる. よって, ϕi(A)=jζi12j.
fi(ζ)¯=fi(ζ¯)=fi(ζ1)=fi(ζ)となるので, fi(ζ)R.

カルタン行列

ψ:SL2(Fp)GLn(K) or GLn(F)SL2(Fp)の(通常 or モジュラー)表現とする.
ψ(I2)=Inのときψ, ψ(I2)=Inのときと呼ぶ.
また, Gpor GからCへの類関数χに対して, χ(A)=χ(A)のとき, χ, χ(A)=χ(A)のときと呼ぶ.

奇(resp. 偶)な表現の指標は奇(resp. 偶). また, 任意の直既約表現ψは奇か偶となる. 実際, I2Z(SL2(Fp))より, V=ker(ψ+1)ker(ψ)となり, Vの直既約性よりどっちかが0, どちらかはVとなる.
また, χが偶な類関数,ψが奇な類関数のとき, χ,ψ=0となる.

Cn(C)1n乗根全体とする. ζCp1Cp+1に対して, AζSL2(Fp)を, GL2(Fp)Aζdiag(ζ,ζ1)となるようにひとつとり, 以下固定する.

AζAζ1. よって命題1より, Aζ(ζCp1Cp+1,Im(ζ)0)p共役類の代表元となる. また, 命題3より, ϕi(Aζ)=fi(ζ)となる.

a,bp以下の正整数とする.
ϕa,ϕb={min(a,b)+max(a+bp,0)2abpab(mod2)0ab(mod2)

以下(mod2)を省略する.
a,bp以下の正整数とする. ϕa(A)=(1)aϕa(A)なので, abならϕa,ϕb=0がわかる.
abとする. 以下計算を行う. 命題1(とくに共役類の個数), 命題3(とくに, ϕi(A)Rなので内積で複素共役をとらなくてよい), および上の注意に注意すると, (与式)=

=(p3p)1(ϕa(I2)ϕb(I2)+ϕa(I2)ϕb(I2)+(p2+p)ζCp1;mathrmIm(ζ)>0(ϕa(Aζ)ϕb(Aζ))+(p2p)ζCp+1;mathrmIm(ζ)>0(ϕa(Aζ)ϕb(Aζ)))=(p3p)1(fa(1)fb(1)+fa(1)fb(1)+p2+p2ζCp1;ζ±1(fa(ζ)fb(ζ))+p2p2ζCp+1;ζ±1(fa(ζ)fb(ζ)))=(p3p)1((1p2+p2p2p2)(fa(1)fb(1)+fa(1)fb(1))+p2+p2ζCp1(fa(ζ)fb(ζ))+p2p2ζCp+1(fa(ζ)fb(ζ)))=2abp+12(p1)ζCp1(fa(ζ)fb(ζ))+12(p+1)ζCp+1(fa(ζ)fb(ζ))
となる.
また, 1nζCnζi={1i0(modn)0i0(modn)である.
a,bpかどうかで場合分けを行う. 以下, 多項式fC[X]Xnの係数をf[Xn]とかく.

a=b=pのとき

±1ζCp+1ならfp(ζ)=1であり,
±1ζCp1ならfp(ζ)=1であり,
fp(±1)=pである. よって, もとの,の定義にもどると,
ϕa,ϕb=(p3p)1(1p2+1p2+(p2+p2(p3))12+(p2p2(p1))(1)2)=2pp21+(121p1)+(121p+1)=0
となるのでよい.

(a,b)(p,p)のとき

このとき, (fafb)(X)Xのローラン多項式として, a+b2次からab+2次の項しかでない. 特に, 2p2次以上, および2p+2次以下の係数はすべて0. よって, fafbXX1の入れ替えで対称なことに注意して,
2abp+12(p1)ζCp1(fa(ζ)fb(ζ))+12(p+1)ζCp+1(fa(ζ)fb(ζ))=2abp+21((fafb)[Xp+1]+(fafb)[X0])+(fafb)[Xp1])+21((fafb)[Xp1]+(fafb)[X0])+(fafb)[Xp+1])=2abp+(fafb)[X0]+(fafb)[Xp1]+(fafb)[Xp+1]=2abp+min(a,b)+max(a+bp12,0)+max(a+bp+12,0)=2abp+min(a,b)+max(a+bp,0).
ここで, ab(mod2)より, p1<a+b<p+1とならないことを最後の等式に用いた.

p未満の正整数a,bに対し, ca,b:=ϕa,ϕbとする. このとき, 2ca,b+ca,p1b+ca,p+1b=δa,b.
とくに, C=i=1p1(Ei,i+Ei,p1i+Ei,p+1i)+Ep1,p1Mn(Z)とすると, Cはカルタン行列.
ただし1ip,1jpでないときは Ei,j=0とする.

まず, 前半を示す. abなら自明. 以下abとする. h(x,y)=2xyp+min(x,y)+max(x+yp,0)と置く. このとき,
h(x,py)=2x(py)p+min(x,py)+max(xy,0)=(2x+2xyp)+(x+min(0,pxy))+(x+max(y,x))=2xypmax(0,x+yp)min(y,x)=h(x,y).
よって, 命題4より, 2ca,b+ca,p1b+cp+1+b=2h(a,b)h(a,b+1)h(a,b1). これがδa,bと等しいことを示したい.
また, a=bb1<a<b+1は同値. よって,
max(a,b1)+max(a,b+1)=2max(a,b)+δa,b.
ab(mod2)より, p1<a+b<p+1とならない. ゆえに,
min(a+b1p,0)+min(a+b+1p,0)=2min(a+bp,0).
この等式をあわせ,h(x,y)=2xyp+min(x,y)+max(x+yp,0)を思い出すと h(a,b)+h(a,b1)2h(a,b+1)=δa,bがわかる. これで前半がわかる.

後半を示す. C:=(ϕa,ϕb)a,bMn(Z)とすると, C=C1となることを示せばよい. これは, 上の等式と, 命題4よりϕp,ϕa=δa,pとなることからわかる.

分解行列

SL2(Fp)の通常既約表現(の同値類)の指標は次ですべて尽くされる.
1: 1
χp: χp|Gp=ϕpを満たす.
χp±12±(複合任意): χp±12±|Gp=ϕp±12を満たす.
χp±1i,j(i+j=p±1,i<j<p):χp±1i,j|Gp=ϕi+ϕj.
さらに, それぞれの指標は次のようになる.

εIAζ(ζCp1{±1})Aζ(ζCp+1{±1})ε(1+dE1,2)
11111
χpp110
χp12±εp12p120ζp+12εp1212(1±(dp)p)
χp+12±εp12p+12ζp120εp1212(1±(dp)p)
χp1i,jεi(p1)0(ζi+1+ζ(i+1))εi
χp+1i,jεi(p1)(ζi1+ζ(i1))0εi

ただし, (dp)はルジャンドル記号,p=(1)p12p.

まず, 前半部分を示す.
(要するにDDt=CからDを復元しているだけなので, 証明読むよりも下のp=11のときのCDをみて自分で手を動かしたほうがよいと思います)
C=(2000000010002000001010002000101000002010100000003010000000103000000010102000001010002000101000002000100000002000000000001).

D=(011000000000000000110000000000000001100000000000000011000000000000000111000000000001000110000000100100000000010010000000001001000000000100100000000000000000000000001)

DDt=CおよびDM2(Z0)からDが列の入れ替えを除いて一意に定まることを見る. Di行目をviとする.
DDt=Cより, vi,vj=cij. vi,vi<4より, viの各成分は01. i,j<p2,ijに対して, vi,vj=0となる. よって, 適宜Dの列を入れ替えて, vi=e2i+e2i+1(i<p12),vp12=ep1+ep+ep+1とできる.
vp+12,vi=cp+12,i=3δp+12,i+δp32,iとなる. よって, vp+12=ea+eb+ecと書け, かつa,b,cのうちちょうど一つが{p2,p3}に入り, のこりの二つは{1,p+2,p+3,p+4}に入る. ゆえに, 適宜列を入れ替え, vp+12=ep3+ep+1+ep+2とできる.
同様の議論を繰り返し, p+12<i<pに対し,vi=e2p12i+e2p+22iとでき,するとvp=ep+4. (i=p1は若干別処理がいるので注意. )

さて, Di列目をwiと置くと, このwiが(通常)既約表現をモジュラー表現に落としたときの重複度となる.

i=1のとき

w1=ep1で, これはχp10,p1に対応.

i=2のとき

w2=e1で, これは1に対応.

2<i=2k+1<p1 のとき

w2k=vk+vp1kとなり, χp1k,p1kに対応.

2<i=2k<p1のとき

w2k1=vk+vp+1kとなり,χp+1k,p1kに対応.

i=p,p+1のとき

wi=ep12となり, χp12±に対応.

i=p+2,p+3のとき

wi=ep+12となり, χp+12±に対応.

i=p+4のとき

wi=epχpに対応.

のこりは指標を求めるのみ.

1の指標

1.

χpの指標

χp(Aζ)=fp(ζ).
ζ=±1なら, fp(ζ)=p.
ζCp1{±1}なら, fp(ζ)=ζpζpζζ1=ζ1ζ1ζζ1=1.
ζCp+1{±1}なら, fp(ζ)=ζpζpζζ1=ζ1ζ1ζζ1=1.
さて, χp,χp=1=ϕp,ϕpであり, χp|Gp=ϕp. よって, ,,,の定義を思い出すと, χpGpの外では0の必要がある.

χp1i,jの指標

χp1i,j(Aζ)=fi(ζ)+fp1i(ζ).
ζ=±1なら, =(±1)i(p1).
ζCp1{±1}なら, =(ζζ1)1(ζiζi+ζp1iζp+1+i)=(ζζ1)1(ζiζi+ζiζi)=0.
ζCp+1{±1}なら, =(ζζ1)1(ζiζi+ζp1iζp+1+i)=(ζζ1)1(ζiζi+ζi2ζi+2)=ζi+1+ζi1
のこりはε(1+dE1,2)での値である. 表現の偶奇を考えて, 1+dE1,2についてのみ考えればよい.

さて, dFpに対して, SL2(Fp)の自己同型σdAdiag(d,1)Adiag(d1,1)と定まる.
よって, 指標とその表現を同じ文字で表すと, χp1i,jσdも既約表現となる. さて, 指標χp1i,jσdGpに制限すると, ϕi+ϕjに一致する. この定理の前半より, そのような既約表現の指標はχi,jp1に限られる.
よって, 表現として, χp1i,jχp1i,jσdは同型.

χp1i,j(1+E1,2)diag(ζ1,ζ2,,ζp1)(ただしζiCp)と置く. すると, 上で述べたことから, 任意の自然数d0(modp)に対し,
diag(ζ1,ζ2,,ζp1)diag(ζ1d,ζ2d,,ζp1d)となる.
このようなことが起こるのは, {ζ1,ζ2,,ζp1}が多重集合として{1,1,,1},もしくは{exp(2π1p),exp(4π1p),exp(2(p1)π1p)})と等しいときのみ.
ゆえに,χp1i,jp11のいずれか.
さて,ϕi+ϕj,ϕi+ϕj=cii+cij+cji+cjj=p2pである. p元でないSL2(Fp)の元が2(p21)個あることと合わせて,p2p+2(p21)p3p|χp1i,j(1+E1,2)|2=1. よって,χp1i,j1となる.

χp+1i,jの指標

上とほぼ同様.

χp12±の指標

χp12±(Aζ)=fp12(ζ).
ζ=±1なら, fp12(ζ)=(±1)p12p12.
ζCp1{±1}なら, fp12(ζ)=ζp12ζp12ζζ1=0.
ζCp+1{±1}なら, fp12(ζ)=ζp12ζp12ζζ1=ζp12ζp+32ζζ1=ζp+12..

r(modp)での平方非剰余とし, 以下固定する.
χp12±(1+E1,2)diag(ζ1,ζ2,,ζp12)と置く.
任意のd0(modp)に対し, diag(ζ1,ζ2,,ζp12)χp12±(1+E1,2)χp12±(1+d2E1,2)diag(ζ1d2,ζ2d2,,ζp12d2).
このようなことがおきるのは, {ζ1,ζ2,,ζp12}が多重集合として{1,1,,1},もしくは{exp(122π1p),exp(222π1p),exp((p12)22π1p)}, もしくは{exp(122rπ1p),exp(222rπ1p),exp((p12)22rπ1p)}と等しいときのみ.
よって, ガウス和の理論から, χp12±(1+E1,2)p1212(1±p). χp12±(1+rE1,2)についても同様.
ここで, χ±(1+E1,2)+χ±(1+rE1,2)=1が成立する(複合同順). これを示す:

p1(mod4)のとき

0=1,χp12±=ϕ1,ϕp12+p21p3pχ±(1+E1,2)+p21p3pχ±(1+rE1,2).
よって, c1,p12=1pから従う.

p3(mod4)のとき

0=χp11,p2,χp12±=ϕ1+ϕp2,ϕp12p21p3pχ±(1+E1,2)p21p3pχ±(1+rE1,2).
よって,c1,p12+cp2p12=1p2p=1pより従う.

ゆえに, χ±(1+E1,2)+χ±(1+rE1,2)=1がわかった. χ+χとなるためには, (必要ならχ+χを入れ替え), χp12+(1+dE1,2)=12(1+(dp)p), χp12(1+dE1,2)=12(1(dp)p)となるしかない.

χp+12±の計算

上とほぼ同様.

参考文献

[1]
永尾 汎/ 津男 行男, 有限群の表現
投稿日:20231222
更新日:2024111
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