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現代数学解説
文献あり

Gegenbauer多項式の積の公式

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Gegenbauer多項式は
Cn(a)(x):=(2a)nn!0k(n,2a+n)kk!(a+12)k(1x2)k
によって定義される直交多項式である. 今回の記事ではGegenbauer多項式の2つの積Cm(a)(x)Cn(a)(x)をGegenbauer多項式{Ck(a)(x)}0kに関して展開したとき, その係数が超幾何的になることを示す.

x=t+t12とするとき,
Cn(a)(x)=k=0n(a)kk!(a)nkk!t2kn
が成り立つ.

母関数
0nCn(a)(x)sn=1(12xs+s2)a=1(1st)a(1st1)a
の両辺の係数を比較すればよい.

Cm(a)(x)Cn(a)(x)=k=0n(m+n+a2k)(a)kk!(a)mk(mk)!(a)nk(nk)!(2a)m+nk(a)m+nk+1(m+n2k)!(2a)m+n2kCm+n2k(a)(x)

x=t+t12とすると,
Cn(a)(x)=k=0n(a)kk!(a)nkk!t2kn=(a)nn!tn0k(n,a)kk!(1na)kt2k=(a)nn!tn(1t2)12a0k(1a,1n2a)kk!(1na)kt2k
より, 左辺は
Cm(a)(x)Cn(a)(x)=(a)m(a)nm!n!tmn(1t2)12a0k(n,a)kk!(1na)kt2k0j(1a,1m2a)jj!(1ma)jt2j=(a)m(a)nm!n!tmn(1t2)12a0N(1a,1m2a)NN!(1ma)Nt2N4F3[n,a,N,m+aN1na,aN,2a+mN;1]
となる. 一方, 右辺は
k=0n(m+n+a2k)(a)kk!(a)mk(mk)!(a)nk(nk)!(2a)m+nk(a)m+nk+1(m+n2k)!(2a)m+n2kCm+n2k(a)(x)=k=0n(m+n+a2k)(a)kk!(a)mk(mk)!(a)nk(nk)!(2a)m+nk(a)m+nk+1(a)m+n2k(2a)m+n2ktmn+2k(1t2)12a0j(1a,1mn+2k2a)jj!(1nm+2ka)jt2j=(a)m(a)nm!n!tmn(1t2)12a0k,jm+n+a2km+n+a(a,m,n,amn)kk!(1ma,1na,12amn)k(1a,1mn2a)2k+jj!(1nma)2k+jt2k+2j=(a)m(a)nm!n!tmn(1t2)12a0Nt2N0km+n+a2km+n+a(a,m,n,amn)kk!(1ma,1na,12amn)k(1a)Nk(1mn+2k2a)N+k(Nk)!(1mn+2ka)N+k=(a)m(a)nm!n!tmn(1t2)12a0N(1a,1mn2a)NN!(1mna)Nt2N0km+n+a2km+n+a(a,m,n,amn,N,1mn2a+N)kk!(1ma,1na,12amn,aN,1mna+N)k=(a)m(a)nm!n!tmn(1t2)12a0N(1a,1mn2a)NN!(1mna)Nt2N7F6[amn,1a+m+n2,a,m,n,N,1mn2a+Na+m+n2,12amn,1an,1am,1amn+N,aN;1]
であるから, 7F6に関するWhippleの変換公式
7F6[a,1+a2,b,c,d,e,na2,1+ab,1+ac,1+ae,1+a+n;1]=(1+a,1+ade)n(1+ad,1+ae)n4F3[1+abc,d,e,n1+ab,1+ac,d+ena;1]
を用いると,
7F6[amn,1a+m+n2,a,m,n,N,1mn2a+Na+m+n2,12amn,1an,1am,1amn+N,aN;1]=(1m2a,1mna)N(1ma,1mn2a)N4F3[n,a,N,m+aN1na,aN,2a+mN;1]
となるので, 定理が示される.

積分公式

Gegenbauer多項式の直交性より定理2を用いると3つのGegenbauer多項式の積の積分表示を求めることができる.

2N=l+m+nが偶数のとき,
11Cl(a)(x)Cm(a)(x)Cn(a)(x)(1x2)a12dx=(a)Nl(a)Nm(a)Nn(Nl)!(Nm)!(Nn)!(a)N+1212aπΓ(N+2a)Γ(a)2

l+m+nが奇数のときは積分の値は0になる.

Legendre多項式

a=12とするとLegendre多項式の場合が得られる.

Pm(x)Pn(x)=0k(m+n2k+12)(12)kk!(12)mk(mk)!(12)nk(nk)!(m+nk)!(12)m+nk+1Pm+n2k(x)

この場合の積分公式は2N=l+m+nを偶数として,
11Pl(x)Pm(x)Pn(x)dx=(12)Nl(12)Nm(12)NnN!(Nl)!(Nm)!(Nn)!(12)N+12
と表すことができる.

Hermite多項式

Gegenbauer多項式から
lima1an2Cn(a)(xa)=Hn(x)2nn!
によってHermite多項式を得ることができる. よって, 定理2から以下が得られる.

Hm(x)Hn(x)=m!n!0k2kk!(mk)!(nk)!Hm+n2k(x)

この場合の積分公式は2N=l+m+nを偶数として,

Hl(x)Hm(x)Hn(x)ex2dx=2N2l!m!n!π(Nl)!(Nm)!(Nn)!
となる.

参考文献

[1]
George E. Andrews, Richard Askey, Ranjan Roy, Special functions
投稿日:202455
更新日:5日前
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Wataru
Wataru
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超幾何関数, 直交関数, 多重ゼータ値などに興味があります

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