3
平面上においてある点が良い点であるとは,その点の座標と座標が共に以上以下の正整数であることを指すものとする.匹のウサギがからまで,良い点から良い点への移動のみで移動する.また,ウサギは今いる良い点より座標と座標の少なくとも一方が小さい点には移動できないものとする.このとき,任意の,,をみたす整数に対して,からへ移動したウサギが存在したという.ウサギの匹数としてありえる最小値を求めよ.
(雑)
ある良い点の組が良い組であるとは,一方の点からもう一方の点にウサギが移動できることをいう.
直線について,ウサギは一度この直線を超えると戻ってくることはできない.したがってこの直線をまたぐような良い組の数を考えるとそれはウサギの匹数以下である.
(ここの計算をしたくないので読者の課題とし,その組数をとする.)
任意のより下の点について,一方がその点であるような良い組のうち,「その点の方が右上側にあるものの数」は「をまたぐ物の数」以下であるため,(より上の点についても同様に行えば,)が最小値であることが従う.
の計算がずっと合わなかった
4
を正の整数,を整数としたとき,
が成立することを示せ.
円周上に並んでいる個の点を色で塗り分ける方法であって,回転させてできる通りの塗り分け方が全て異なるものがいくつあるか考えればうまくいきます.
10
非負整数の組であって,
をみたすものをすべて求めよ.
飛び道具を多用していきます.
のとき
- でさえあればより式を満たす.よってはどちらもまたはどちらも以上.
- よりまたは.
- より
以下は正とする.
でない整数と以上の整数についてでがで割り切れる回数を表すとする.
両辺にをかけて考える.
とする.
このときはの倍数.
とするとジグモンディーの定理より例外(,)を含めてはのいずれとも互いに素な奇素数を持つ(例外の場合は)ので,右辺がで割り切れるためにがの倍数となる.
となってしまうので,解無し.したがってとわかる.
両辺をでかける前の状態に戻す.
とすると,.正負を考えて.
したがって
とすると正負から明らかに矛盾.
とすると正負からである必要があるが,よりより矛盾.
よっては以上で,は非負.
の大きい方がなら小さい方はで,はの約数でないので大きい方は以上.
よってカタラン予想よりは共に以上で,もし偶数ならどちらもの倍数になる(を考える)のでいずれも以上.
そして
もしなら,であるためとなり,これを満たすのはのみ.
なぜならではであるから.
しかしの大きい方は以上であるから,解無しとなる.
よって
よりである.
もしならよりであるから.
のときで,も満たさない(式は略)ので.は以上なので.
正負を考えてである.
- よりで,から.しかしそうするとがを割り切らないためダメ.
- よりで,から.しかしそうするとがを割り切らないためダメ.
故に.したがって正負から.
よってより,であるから,.
より
このうちがを割り切るのは.はがを割り切らないのでみたさない.
は式を満たすので,.
12(再)
正の整数の組であって,
をみたすものをすべて求めよ.
対称性よりとしよう.
ならだ.
がいずれも以上の場合を考える.
はどちらも平方数で,平方数をで割った余りはのいずれかであるため平方数の和がの倍数になるためにはその平方数がいずれもの倍数でなければならない.
(フェルマーの二平方和定理とか平方剰余の第一補充法則とか使うのが王道,フェルマーの小定理から示してもよい.)
したがってはいずれもの倍数なので以上.
フェルマーの小定理よりであるため,は偶数である.
したがって
ここでなら左辺ので割れる回数がの倍数でないことから矛盾するため.よって
,である.
二項定理を用いて展開すればすぐに矛盾が導かれるので,解無し.
Part3予告
問題10の初期解について書いていく予定です.