数理物理系の雑誌として、JGP、JMP、JGSP、JNMP、JSPなどJから始まりPで終わる雑誌はいくつかある。
これはそのうちの1つの雑誌社についての話。
学術雑誌についてあまり知らない方のために簡単にシステムの説明をする。
研究者は論文を書いたらどこかの雑誌に投稿する。
雑誌のEditor(編集者)はその論文がこの雑誌に掲載することを'検討するかどうか'をまず検討する。
Editorが雑誌の主要なテーマと論文のテーマが違い過ぎていると判断した場合は、その時点で掲載できないと伝えられる。
これをEditor kickなどと呼ぶ。
次にEidtor kickされなかった論文は、reviewer(査読者)に送られ内容の正しさや価値について判断される(これは専門家によるボランティアである)。
Reviewerによって問題なしかつ価値ありと判断されたら、最終的にEditorの判断によって論文が掲載される。
私はある論文を以前J□Pに投稿したが、Editor kickされてしまった。
実際にメールには「テーマが本雑誌に合わない」と書いてあった。
なぜEditor kickされたのか未だに分からない。
仕方ないので別の雑誌に投稿してその後無事掲載された。
J□PにEditor kickされてしばらく経った後、嬉しいことに私とは全く別のグループにより私のその論文の後続の研究がarXiv(雑誌に掲載される前の原稿を置くサーバー)に公開された。
私の論文が引用され同じ理論を使った分析なのでもちろん「テーマ」は同じである。
その後しばらくするとJ□Pからその論文を査読してほしいとの連絡が来た。
あれれー?おっかしいぞー?
テーマは合わないんじゃなかったっけ?
なぜ私の論文がEditor kickされ、後続の彼らの研究はされなかったのだろうか。
もちろんEditorは何人かいるので担当するEditorが同じでない可能性があるし、仮に同じでも人間なのだからその時々で下す判断が異なることもあり得る。
私の論文はすでに他の雑誌に受理されているし、過去のことをいつまでもぐちぐち言いたいわけではないが、さすがにEditor kickした私にreviewしてくれというのは少々なめすぎではないかな。
少なくとも気分の良いことではない。
このように学術雑誌に投稿しているとしばしばこのような不可解な事態に遭遇する。
その後、J□Pの対応には思うことが色々あるが、その論文の著者たちに罪は無いのでreviewを受けることにした。
できるだけacceptしてあげようと思ってreviewしたが、残念ながら主定理に対して低い評価をせざるを得ない事態が判明してrejectとなった。