どうも,∃数学徒です.好きな数を紹介します.
目次
1,ミュンヒハウゼン数とは?
N$\in \mathbb{N}$として,Nの各桁の各桁乗の総和がN自身に等しいときNはミュンヒハウゼン数である
Nの各桁の各桁乗の総和,はあまり厳密な言葉ではないので具体例を挙げましょう.
正整数123の各桁の各桁乗の総和は$1^{1}$$+2^{2}$$+3^{3}$$=$32$\neq$123
ここで,1は自明なミュンヒハウゼン数です.
僕の好きな数は非自明なミュンヒハウゼン数である3435です!
皆さん計算して確かめてみてください
2,非自明なミュンヒハウゼン数の一意性の証明
では,ミュンヒハウゼン数はいくつあるのでしょうか?はたまた無限に存在するのでしょうか?実は非自明なミュンヒハウゼン数は1つしか存在していません.そこがまた良い…
非自明なミュンヒハウゼン数は唯一つ存在する
N$\in \mathbb{N}$としてNの各桁の各桁乗の総和をとる操作をミュンヒハウゼン操作と呼ぶことにし,その計算結果をM(N)と表す.(N=M(N)なることがミュンヒハウゼン数の定義)
いま,Nをm桁の正整数とする.Nの取り得る最小の値は$10^{m-1}$である.M(N)の取り得る最大の値はm×$9^{9}$である.
mを十分大きく取れば
$10^{m-1}$$\gt$m×$9^{9}$となることが指数関数と一次関数の増加速度の差から分かるだろう.初めてこの不等式が成り立つmを$\mathfrak{m}$とすれば,m$\gt \mathfrak{m}$$\Rightarrow$$10^{m-1}$$\gt$m×$9^{9}$も容易に分かるだろう.以上よりm$\gt \mathfrak{m}$ならばm桁の正整数NについてN$\gt$M(N)となり,$\mathfrak{m}$桁以上のミュンヒハウゼン数が存在しない.あとは$\mathfrak{m}$桁までゴリゴリ計算すれば非自明なミュンヒハウゼン数が唯一つであることが分かる
また,ミュンヒハウゼン数の類似としてナルシシスト数なんかもあります.興味があれば調べてみてください.見てくれてありがとうございました.