以下のような不等式が知られている.
0<a1,…,an,b1,…,bnとするとき,(∑i=1naibi)2≤∑i=1n(ai+bi)∑j=1najbjaj+bj≤∑i=1nai∑j=1nbjが成り立つ.
左の不等号はCauchy-Schwarzの不等式の特別な場合である. 右の不等号は以下の式変形によって示される.0≤∑0<i<j≤n(aibj−ajbi)2(ai+bi)(aj+bj)=∑0<i<j≤n(aiai+bi−ajaj+bj)(aibj−ajbi)=∑0<i<j≤naiai+bi(aibj−ajbi)+∑0<i<j≤najaj+bj(ajbi−aibj)=∑0<i,j≤naiai+bi(aibj−ajbi)=∑0<i,j≤n(aibj−aibiai+bi(aj+bj))
一般化として, 以下のような予想をしている.
d∈R,0<ai,biに対して,f(s):=∑i=1n(aid+s+bid+s2)1d+s∑j=1n(ajd−s+bjd−s2)1d−sとすると, 0<sにおいてf(s)はsに関して広義単調増加である.
ai≥bi, d=0としたとき,lims→0f(s)=(∑i=1naibi)2lims→∞f(s)=∑i=1nai∑j=1nbjを得るから, この場合lims→0f(s)≤f(1)≤lims→∞f(s)がMilneの不等式に一致する. 別の一般化として, 以下のような予想もしている.
0<ai,j,(1≤i≤n,1≤j≤m)のとき,(∑i=1nai,1⋯ai,mm)m≤∑i=1n(ai,1+⋯+ai,m)∑j=1n(aj,1−1+⋯+aj,m−1)が成り立つ.
これらの予想は, 少なくとも最初の証明と同様の方法で示すのは容易ではないと思われるので, 何か別のアプローチが必要そうである.
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