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一変数関数積の微分公式の導出

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一般に2つの関数f1(x), f2(x)の積の微分公式として次のものがあります。

ddxf1(x)f2(x)=df1dxf2(x)+f1(x)df2dx

この公式は導関数の定義式より導かれます。では、これが一般にn個の関数の積である場合ではどのように表せるでしょうか。ここではそれを導出していきます。

簡単のためn個の関数の積を次のように表すこととします。

Fnk=1nfk(x)=f1(x)f2(x)  fn(x)

n=1の時は単にdF1dx=df1dx ①で、n=2のときは⓪ですね。
ではn=3ではどうなるでしょうか。

F3=f1(x)f2(x)f3(x)

ですので⓪を用いることを考えてF(x)f2(x)f3(x)とすると

ddxF3=ddxf1(x)F(x)

           =df1dxF(x)+f1(x)dFdx

ここでdFdx=df2dxf3(x)+f2(x)df3dxゆえ

dF3dx=df1dxf2(x)f3(x)+f1(x)(df2dxf3(x)+f2(x)df3dx)

            =df1dxf2(x)f3(x)+f1(x)df2dxf3(x)+f1(x)f2(x)df3dx

さて、⓪とこの結果を考察すると次のことが成り立つのではないかと予想できます。

dFndx=df1dxf2(x)f3(x)fn(x)+f1(x)df2dxf3(x)fn(x)+

+f1(x)f2(x)f3(x)fk1(x)dfkdxfk+1(x)fn(x)++f1(x)f2(x)f3(x)fn1(x)dfndx

dFndx=q=1,q1n(fq(x))df1dx+q=1,q2n(fq(x))df2dx++q=1,qnn(fq(x))dfndx

dFndx=p=1nq=1,qpn(fq(x))dfpdx

したがってこれが成り立つことを仮定し、数学的帰納法より示します。

n=1のときは①より成立します。

n=k+1のとき、②の左辺は

dFk+1dx=ddxi=1k+1fi(x)

            =ddx(i=1k(fi(x)) fk+1(x))

            =dFkdxfk+1(x)+Fk(x)dfk+1dx

            =(p=1kq=1,qpk(fq(x))dfpdx)fk+1(x)+i=1k(fi(x))dfk+1dx

            =p=1k+1q=1,qpk+1(fq(x))dfpdx

これは右辺と一致するので、示すべき命題は数学的帰納法より示され、以下の公式が導かれました。

一変数関数積の微分公式

ddx(f1(x)f2(x)  fn(x))=p=1nq=1,qpn(fq(x))dfpdx

より一般的にはライプニッツの公式を用いればn次導関数の公式が得られそうです。

投稿日:20231118
更新日:20231119
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数学初心者です。

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