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関数方程式 f(yf(x)+1)f(x)=f(x+y)

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f:R+R+
f(yf(x)+1)f(x)=f(x+y)

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答え

f(x)=1cxc+1  c0c1の定数

解法

 fが定数関数のときf1のみであるので定数関数でないときを考える。
x,yへの代入をP(x,y)と表す。
P(x,tf(y))f(tf(x)f(y)+1)f(x)=f(x+tf(y))
P(y,tf(x))f(tf(x)f(y)+1)f(y)=f(y+tf(x))
f(tf(x)+y)f(x)=f(tf(y)+x)f(y)  (1)
(1)への代入をQ(x,y,t)と表す。

狭義単調減少である。

まず広義単調減少を示す。
a>b,f(a)>f(b)となるものが存在すると仮定。
s=f(a)f(b)ab>0とするとsf(a)+b=sf(b)+aが成り立つのでQ(a,b,s)を代入すると
f(sf(a)+b)f(a)=f(sf(b)+a)f(b)f(a)=f(b)
しかしこれは仮定から矛盾。よって広義単調減少。
f(a)=f(b),abとなるものが存在すると仮定するとP(a,y),P(b,y)から f(a+y)=f(yf(a)+1)f(a)=f(yf(b)+1)f(b)=f(b+y)
よってfは周期関数であるので広義単調増加と合わせて定数関数となるが定数関数でないと仮定しているので矛盾。
よって狭義単調減少。

f(1)=1

Q(x,1,y)f(yf(x)+1)f(x)=f(1)f(x+f(1)y)
P(x,y)と合わせて
f(x+y)=f(1)f(x+f(1)y)
x,yを入れ替えて整理すると
f(x+f(1)y)=f(f(1)x+y)
単射性から(f(1)1)x=(f(1)1)yよりf(1)=1

f(x)1cxc+1  0<c1

 まずx<1のときf(x)1cxc+1を示す。
P(x,1x)f((1x)f(x)+1)f(x)=1  (2)
y<1,a=(1x)f(x)+1yf(x)>0としてaf(x)+y=(1x)f(x)+1に注意してQ(x,y,a)を代入すると
f((1x)f(x)+1)f(x)=f(af(y)+x)f(y)
f(y)f(af(y)+x)=1=f(y)f((1y)f(y)+1)  (2)
af(y)+x=(1y)f(y)+1  
f(x)1(1x)f(x)=f(y)1(1y)f(y)
よってf(x)1(1x)f(x)の値はx(0,1)で固定されてるのでその値をcとすると
f(x)=1cxc+1  x(0,1)  (3)
を得る。c>1と仮定するとx<c1cとすることでf(x)は負の値をとり矛盾するのでc1。また、x(0,1)のとき狭義単調減少性よりf(x)>1であるからf(x)1(1x)f(x)は正、よってcも正、よってc>0
 次にf(x)=1cxc+1  xR+を示す。
f(x)=1cxc+1  x(0,n]  (4)
nについての帰納法で示す。
 n=1のとき(3)と補題2から得る。
n=kのとき成り立つと仮定してn=k+1のときを示す。
P(x,kx),x<kf((kx)f(x)+1)=f(k)f(x)
f(kxcxc+1+1)=cxc+1ckc+1  
ここでy(k,k+1]とし、a=k+(c1)(y1)c(y1)+1>0とするとkacac+1+1=yであるから
f(y)=cac+1ckc+1=1cyc+1
よってx(k,k+1]のとき示せたので帰納法の仮定のx(0,k]のときと合わせてn=k+1のとき示せた。よって(4)を得たのでnとすることで補題を得る。十分性は明らか。

よって定数関数のときを合わせてf(x)=1cxc+1  c0c1の定数
これが答え。

投稿日:215
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