こんにちは、itouです。
反復積分とは、例えば次のような積分をさします。
ここで積分は一番右から実行し、
今回は反復積分の級数表示を得る上での簡単な方法を考えてみたという記事です。
反復積分の級数表示を得るには、積分を級数展開しながら実行していけばよいです。このとき、
一回の反復積分、
(
係数に乗じられる式 | ||
---|---|---|
上で | ||
上で | ||
上で | ||
上で |
分かりにくいと思うので説明します。
を考えます。まずはじめは
となります。つぎに
となります。さらにもう一度
これを繰り返すと結局、正味のtの指数と係数は、
となります。
ふつうに反復積分を級数展開する手続きを、
上の例で、
に対応することが確認できました。同様に、複数の積分を合成した作用を表にしてみます。以下、
操作 | 正味の | 係数に乗じられる式 |
---|---|---|
上で | ||
これらを用いて実際に級数表示を得ます。反復積分の式は横に長く見にくくなってしまうので、次のように略記します。
というようにかく.
MZVの級数表示ですね。正味の
というわけで反復積分を級数表示にする方法でした。……もともとはシャッフル積と調和積をもつ、MZV以外の対象を見つけようと思ってやり始めたのですが、上の結果をみるとなさそうな感じがします。正味の
とすると、
として定義されます。
これを
です。1/2階積分について操作の表を得ると、
係数に乗じられる式 | ||
---|---|---|
上で | ||
上で |
これを使うと、
を得ます。級数表示をみると調和積が入ることが分かりますが、シャッフル積は入るのでしょうか?
ここまで読んで下さりありがとうございました。誤植等指摘お願いいたします。