問題は, 神戸大数学科のウェブサイト の 令和 4 年度編入試(PDF-file) を参照してください。
(1)与えられたAに対しB=P−1APとなる対角行列Bと直交行列が存在すると仮定する。 このとき両辺の転置をとったtB=t(P−1AP),つまりは直交行列では対角行列B=P−1tAP,(∵Pは直交行列で,Bは対角行列)が成り立つ。よって, P−1AP=P−1tAPからA=tAが成り立つ。また, 対称行列は直交行列で対角化できるから, 求める必要十分条件はA=tA,つまりa=1.
(2)a=1とする。Aの固有多項式は|xE−A|=|x−1−2−1x−2−2−2x−3|={x2(x−3)−4−4}−(4x+4x+x−3)=x3−3x2−9x−5=(x−5)(x+1)2だから, 固有値は5,−1である。(5E−A)(−161626)=0,そして(−E−A)(12120)=0,(−E−A)(250−15)=0.ゆえに3つの単位ベクトルを並べた直交行列P=(−16122516120260−15)が得られる。そしてP−1AP=(5000−1000−1)なので, この対角行列がBの1つである。
したがって, 求めるP,Bの組の1つはP=(−16122516120260−15),B=(5000−1000−1).
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