よのです. 今回は第一種楕円積分を定義していこうと思います.
この記事は「楕円積分と楕円関数 -おとぎの国の歩き方-」という本の輪読会で使用する(された)資料です.
本のまとめと練習問題の解答が主であり, この本独自の書き方や資料作成時の省略等で読みづらいかもしれませんがご容赦ください.
適宜, 内容の補充はしていきたいと思います.
前回扱った楕円は「二点間からの距離の和が一定」, 双曲線は「二点間からの距離の差が一定」, 放物線は「二点間からの距離が一定」となる点の軌跡であった.
では「二点間からの距離の積が一定」となる点の軌跡はどうなるだろうか
二定点
よって
この曲線をCassiniの卵形と呼ぶ.
特に
極座標表示から戻すと
極座標表示の左辺と右辺を比べてもらうと第一象限では
この範囲で
これを用いると極座標表示は
またこれらから
パラメタ
パラメタ表示が出来たので, 後は
より
これを弧長の公式に代入すると,
よって積分区間の上端を
これも初等関数では表せないので, 新しく積分を定義しよう.
第一種不完全楕円積分において
この2つを第一種楕円積分と呼び, パラメタ
これらを用いると, レムニスケートの弧長は
となる
第二種楕円積分の時と同様に,
となる
このCassiniはCassiniの間隙等の土星関連の研究で有名なGiovanni Cassiniの方ですかね. 息子のJacques Cassiniとともに有名ですよね.
最後まで見ていただきありがとうございました.