どうもnatuです.第0回は見ていただけたでしょうか.第1回では「基本的なこと」を書きます.数Ⅲの学習が済んでいる人はさらっと流してもらって構いません.では行こう!
複素座標は平面上の点を複素平面上の複素数に対応させる考え方です.直交座標平面上の点
また,この記事では特に断らない限り大文字で表された点
複素数を扱うときに特に留意しておきたいのは複素数は位置ベクトルであるということです.例えば線分
図形を書くキャンパスとなるのは複素座標平面です.これはおなじみの実数の数直線を縦にも広げたものです.縦にどれだけかのパラメータは虚数単位
このとき,初めの実数の数直線を"実軸"といい,これに垂直で,原点を通る直線を"虚軸"といいます.
この平面上で例えば,
このとき,実軸上の点に対応する複素数を"実数",虚軸上の点に対応する複素数を"純虚数"といいます.
また,複素数
図
複素数
このとき,次のことが成り立ちます.
任意の複素数
証明は練習問題とします.簡単なので.また,
直交座標での直線
が得られます.なんちゃら
実はこの命題の立て方はとても危ないです.
例えば方程式
方程式
方程式
これは2元1次連立方程式の解の個数が0,1,無数のいずれかであることに起因しますがそのことについては入門ということで無視します.
以下,直線
特に,次のような直線は問題を解くうえでよく登場します.
2点
直線
線分
この命題の証明も練習問題とします.ところでこの2式,左辺が似てますね…詳しくは次回!
今度は円です.これも直交座標での方程式
といきたいところですが…面倒ですね.もちろんこのくらい代入して計算するだけの思い切りがないと先が思いやられるのですが.どうにか計算量を減らしたいと思うことも大事です.
ではどうするか,円の定義に従えばいいのです.点
左辺は
としてもよいですね.
しかし見てわかるように式が複雑なのであまりぽんぽん使いたいものではありません.使うのは
ところで円を決定する方法として,他には「通る3点を決める」があります.これは第4回に円の方程式2として扱います.
線分
線分
外分は本質的には内分と同じ(内分比を負の数に拡張しただけ)なので特に命題にはしません.
図
次の命題を示せ.
(1)任意の複素数
(2)任意の複素数
平面上に2点
(1)直線
(2)線分
(3)線分
次の4つの数のうち複素数
原点
平面上に点
操作:点
この操作を図形
(1)
(2)
複素座標を用いてスチュワートの定理を示せ.スチュワートの定理の主張は次のとおりである.
:三角形
さて,複素座標入門第1回,どうだったでしょうか.問題を解くにはまだまだ使えそうにありませんね.次回は複素数の偏角の応用について書きます.
それでは,お疲れさまでした.