本日あったOMCの解説記事となります。
C問題のWriterを担当しました。
Testerとして事前に解かせていただき、ABCFの4完でした。
詳しい解説はOMCのサイトの方に上がると思うので、この記事では私がどう解いたかをまとめます。
去年の人口を$x$人とおきます。
すると、条件より、一昨年の人口は$\d\frac{25}{27}x $人、今年の人口は$\d\frac{25}{24}x $人となります。
人口は必ず整数になるので、$x$は$27$と$24$を約数に持つことがわかります。つまり、$216$の倍数です。
$216$の倍数で$1550$以上$1950$以下の整数は$1728$、$1944$の$2$つです。
しかし、$1944$の場合は今年の人口が$2025$人となり、$1950$を越してしまうので不適です。
よって、去年の人口として有り得る値は$1728$のみなので、$1728$を提出すれば正解です。
帰納的に考えることにより、最終的にラムネの瓶が手元に$4$本残る条件は$n=4k$($k$は正整数 )であることが分かります。
よって、$3^n$を$720$で割ったあまりを$a$をすると、
$3^{4k}\equiv a\mod 720$
$81^k\equiv a\mod 720 $
ここで、$81^2=6561 \equiv 81\mod 720$ であるから、$a=81$
よって、$81$を提出すれば正解です。
まず、$a$を非負整数でなく整数全体に拡張して考えます。
$\sqrt{a^2+2^83^{10}5^{12}}=k$($k$は正整数)とおきます。すると、
$a^2+2^83^{10}5^{12}=k^2 $
$(k+a)(k-a)=2^83^{10}5^{12} $
ここで、$\d X={k+a} ~~,~~Y=k-a$とおきます。$a~,~k $を$X,Y$を使って表すと、
$\d k=\frac{X+Y}2~~,~~a=\frac{X-Y}2 $となります。
すると、$a~,~k$が整数となる$X~,~Y$の条件は$X$と$Y$の偶奇が一致することであることがわかります。
しかし、$XY=2^83^{10}5^{12}$であるため、$X$と$Y$両方が奇数になることは有り得ません。よって、$X~,~Y$は共に偶数です。
したがって、$X=2x~,~Y=2y$($x~,~y$共に正整数)と置くことができます。
これを$XY=2^83^{10}5^{12}$に代入し、$xy=2^63^{10}5^{12}$がわかります。
このような$x~,~y$の組み合わせは、$(6+1)(10+1)(12+1)=1001 $通りあります。
つまり、$\sqrt{a^2+2^83^{10}5^{12}}$が整数となるような整数$a$は1001通りあることがわかります。
しかし、$a$の条件は非負整数であるため、$a$が負となるようなものを除きます。
まず、$a=0$となるものは$x=y=2^33^55^6 $の1通りのみであることがわかります。
さらに、$\sqrt{A^2+2^83^{10}5^{12}} $が整数となるような$A>0$を満たす$A$を考えると、$\sqrt{(-A)^2+2^83^{10}5^{12}}$も整数になることがわかります。$A<0$の場合を考えても同じです。つまり、$a$が正のものと$a$が負のものは同じ数だけある、ということです。
よって、条件を満たす非負整数$a$の数は、
$\d1001-\frac{1001-1}2=501 $より、$501$通りなので、$501$を提出すれば正解です。
こちらの問題は解けなかったため解説を読ませていただきました。
中学の数学にある、立体に糸を巻き最短となる長さを求める問題と似たものを感じますね。
三角函数でゴリ押しできるかな?と思い挑戦したのですが、無理でした。
こちらの問題も解けなかったため解説を読ませていただきました。
非常に面白い解法で感動しました。
問題として美しくまとまっており、私もこのような問題を作ってみたいと思いました。
ある程度小さい数で実験してみると規則性がわかったりするのかと思い、実験してみました。
$2~2~4~2~4~4~8~2~4~4~8~4~8~8~16~2~4~4~8~4~8~8~16~4~8~8~16~8~16~16$
これは$f(n)$を$1$から$30$まで並べたものです。ここから規則性を見つけるのは中々厳しいな…と思っていたのですが、なんとOEISでこの数列を検索すると出てきてしまいました。
数列
まんまですね……
$f(2n)=f(n)~$や、$\d f(n)=\frac{\text{lcm}(n! , 2^n)}{n!}$等が出てきました。
この解説では$n$角形$A_1A_2\ldots A_n $の面積を$|A_1A_2\ldots A_n|$と表します。
$AE$の中点を$P$、$AF$の中点を$Q$とおきます。すると、中点連結定理より$AQPM$は長方形になります。
また、$AE=a,AF=b,EB=c,FD=d$とおきます。対称性があるので、$a\f b$とおきます。
ここで、三平方の定理より、$c^2+(b+d)^2=25 , d^2+(a+c)^2=25 , (a+c)^2+(b+d)^2=36$がわかります。
さらに、$\d|AEF|=\frac32$より、$ab=3$がわかります。
これらを頑張って解くと、
$\d a=\sqrt{\frac3{13}}\l\sqrt{14}-1\r $
$\d b=\sqrt{\frac3{13}}\l\sqrt{14}+1\r $
$\d c=\frac{4\sqrt{14}+7}{\sqrt{39}} $
$\d d=\frac{4\sqrt{14}-7}{\sqrt{39}} $
がわかります。
求める面積を$S$とおくと、
$ \begin{eqnarray*} &&S\\ &=&|BCDM|-|ABM|-|ADM|\\ &=&|ABCD|-2|ABM|-2|ADM|\\ &=&|ABCD|-2(|PBM|+|QDM|+|AQPM|)\\ &=&(a+c)(b+d)-2\l\frac b4\l\frac a2+c \r+\frac{ab}4+\frac a4\l\frac b2+d \r \r\\ &=&\frac12(ad+bc)+cd\\ &=&\frac1{26}\l(4\sqrt{14}-7)(\sqrt{14}-1)+(4\sqrt{14}+7)(\sqrt{14}+1) \r+\frac{(4\sqrt{14}+7)(4\sqrt{14}-7)}{39}\\ &=&\frac{126}{26}+\frac{175}{39}\\ &=&\frac{28}3 \end{eqnarray*} $
よって、求める面積の差は$\d\frac{28}3 $であるので、$28+3=31$より$31$を提出すれば正解です。
得意分野でない分野からの作問はすごく新鮮ですね。今後も積分等が詰まったら違う分野の作問に手を出してみることにします。