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"ε-N論法を理解する" 例題の解答

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$ \displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{n+2}{n} = 1 $を示せ

$\epsilon - N$論法を用いて示す.

任意の$ \epsilon \in \mathbb{R} ^{+} $に対して$N$$\displaystyle \frac{2}{\epsilon}$以上の最小の整数とする.

この時,$ N \in \mathbb{Z} ^{+} $かつ$\displaystyle \frac{2}{\epsilon} \leq N $が成り立つ.

式を変形して$\displaystyle \frac{2}{N} \leq \epsilon $

$n$を任意の$N \lt n$を満たす任意の正整数とする.

この時$\displaystyle \frac{2}{n} \lt \frac{2}{N}$が成り立つ.

また,$ \displaystyle \vert \frac{n+2}{n} - 1 \vert = \frac{2}{n} $である.

以上から$\displaystyle \vert \frac{n+2}{n} - 1 \vert \lt \epsilon$が成り立つ.

上の議論を$\epsilon - N$論法に当てはめると$ \displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{n+2}{n} = 1 $となることが直ちに示される.

投稿日:20201130
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