1

三角関数 和積の公式

149
0

和積の公式とは

和積の公式には、「積→和」「和→積」に変換する2パターンがあります。
今回は、「和→積」の場合を解説します。

和積の公式

sinA+sinB=2sinA+B2cosAB2
sinAsinB=2cosA+B2sinAB2
cosA+cosB=2cosA+B2cosAB2
cosAcosB=2sinA+B2sinAB2

和積の公式の導出方法

和積の公式は、積和公式を変形させることで導出できます。

sinαcosβ=12{sin(α+β)+sin(αβ)}
cosαsinβ=12{sin(α+β)sin(αβ)}
cosαcosβ=12{cos(α+β)+cos(αβ)}
sinαsinβ=12{cos(α+β)cos(αβ)}

α+β=A,αβ=B
α=A+B2,β=AB2
⑤を①に代入すると
sinA+B2cosAB2=12(sinA+sinB)
したがって、
sinA+sinB=2sinA+B2cosAB2
以下同様に、⑤を②に代入すると、
sinAsinB=2cosA+B2sinAB2
**
⑤を③に代入すると、
cosA+cosB=2cosA+B2cosAB2
**
⑤を④に代入すると、
cosAcosB=2sinA+B2sinAB2

0θ<π
sinθ+sin2θ+sin3θ=0

この問題の場合、2倍角の公式や3倍角の公式を使うと、計算が大変になってしまうので、この問題式の3項のうち2項を組み合わせて、和積の公式を用いて式変形をしていきます。

【解答】
sinθ+sin2θ+sin3θ=0 
(sinθ+sin3θ)+sin2θ=0 
ここで、和積の公式より、
sinθ+sin3θ=2sinθ+3θ2cosθ3θ2
=2sin2θcos(θ)
=2sin2θcosθ
②を①に代入すると、
2sin2θcosθ+sin2θ=0
よって、
sin2θ(2cosθ+1)=0
したがって
sin2θ=0  2cosθ+1=0
0θπ 02θ2π
sin2θ=0 
2θ=0,π,2π
θ=0,π,2π
0θπ cosθ=12 
θ=23π
したがって、解は
θ=0,π2,23π,π

まとめ

いかがでしたか?
今回解説したように、和積の公式は加法定理から簡単に導くことができます。
積和・和積公式に限らず、公式は丸暗記ではなく、必要に応じて、その時々に導ける力をつけておくことが重要です。
繰り返し練習して定着させましょう‼

投稿日:2020124
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

夜宵
1
149
コメントで記事のリクエスト募集中です

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中
  1. 和積の公式とは
  2. 和積の公式の導出方法
  3. まとめ