前提知識 : (特に無し. )
定義
以下の定義および問題は, のルービックキューブから各パーツの向きの要素を除いたものを題材としている.
完全な配置
(右手系の) 直交座標空間において, 六つの平面
をそれぞれと名付け, 始めは, これらに囲まれる立方体の頂点
のそれぞれの位置に動点
を置く. これらの八つの点について, このような配置を「初期配置」と呼ぶ.
初期配置
以下, 八つの点は何れの二つも重ならず, 立方体の頂点の何処かに在るが, 必ずしもその配置が初期配置であるとは限らないとする.
回転
八つの動点のある配置に対する置換を次の定義によって定める.
定義 : は, 立方体を面の向きから見て面に属する四つの動点を時計回りにずつ回す置換である. 他の記号についても同様に考える.
加えて, それぞれの置換の逆操作をと記号 (prime) を付して表し, これら十二種の置換を総べて回転と呼ぶ.
可能な配置
八つの動点のある配置が可能であるとは, 幾つかの回転を組みあわせて実行することで, 八つの動点の配置を初期配置に戻すことができることを言う.
問題
コミュテーター
初期配置から回転
をこの順に実行したとき, これによって異なる位置へと移動する動点を全て挙げよ.
コミュテーター
初期配置から回転
をこの順に実行したとき, これによって異なる位置へと移動する動点を全て挙げよ.
二点交換
初期配置から二つの動点のみを交換した配置が可能であること, そして, あらゆる動点の配置が可能であることを証明せよ.
のルービックキューブについても, このような考え方を用いることで「可能」であるために必要かつ充分な条件を記述することができ, 実際に任意の「可能」な状態から解くこともできる (興味の有る方は是非挑戦してみてください ! ).