⑴存在性について
まずを構成して、そのあとにを構成し、そのあとにそれが条件を満たすことを示す。
①の構成
に次のような関係を入れる。について、となる元が存在する。
このはにおける同値関係になっていることは簡単に確かめられる。をで割った商集合をで表すことにする。の同値類をと表すことにして、に次のような演算を導入する。これがwell-defined であることは容易に確かめられる。また、この演算によりが群になることを確認しておく。となる。ここで、より与式となりがの逆元であることがわかった。
②の構成
とする。
③これが条件を満たすことを確認する。
を任意のモノイド準同型とする。をと定義する。の定め方よりこのはwell-defined であり、任意の元に対してとなる。次に、の一意性を示す。別にが条件を満たしたと仮定する。という計算により、が示された。よって、となり上のように定めたは条件を満たすことが確認できた。
⑵一意性について
別のが条件を満たしたと仮定する。の普遍性よりが誘導されての普遍性よりが誘導される。合成を考えると、図式の可換性(図式を一つも貼っていないのですが)からがわかる。また、もそれを満たすのでが条件を満たすことからとなる。同様に、が成立するのでとは群同型である。