今日はなんとクリスマスイヴらしいですね!ということで私はクリスマスツリーとして-Suslin木を飾りたいと思います(?)。ちょうどサンタさんからプレゼントとしての定常部分集合と-列と-列を貰ってます(???)。これらを材料に-Suslin木を作っていきましょう!
ねえねえ、木ってなあに?
木
木 (tree) とは半順序集合で任意のに対しがで整列順序付けられることを言う。
今を木とし、とする。ここでの順序型をの水準 (level)といい、と表す。またをの高さ (height)といいと表す。
木の部分集合が鎖 (chain) であるとはがで全順序付けられることであり、反鎖 (antichain) であるとは任意のに対しでもでもないことを言う。
基数に対し木が-Suslin木 (-Suslin tree) であるとは以下の条件を満たすことである。
- 。
- となる元(根)は一意である。
- 任意の元に対して異なる二つの元が存在しとなる。
- 任意のに対し、あるが存在しである。
- 。
- の任意の反鎖の濃度は未満である。
サンタさんからのプレゼントだよ?
定義語句(任意)
は順序数全体のクラス、は極限順序数全体のクラスとする。
順序数に対しが閉非有界 (closed and unbounded, club)であるとは順序位相の意味で閉集合であり、順序非有界となることである。またが定常 (stationary) であるとは、任意のの閉非有界集合と共通部分を持つことである。
基数とその部分集合に対し-列 (-sequence) は以下を満たす集合の列である。
- 。
- 任意の集合に対しはの定常集合になる。
基数とその部分集合に対し-列 (-sequence) は任意のに対し以下を満たす集合の列である。
- はの閉非有界集合である。
- の順序型は以下である。
- 任意のに対しであり、かつである。
クリスマスツリー作るよ!!
Jensen
あるの定常集合に対し-列と-列が存在するとき-Suslin木が存在する。
&&&prf
今をとしを-列とする。
木の水準による制限を順序数に対して帰納的に構成する。まずとし、以下ではがすでに構成されていて、であるものとしよう。
が後続順序数でをであるようなものとする。とする。追加された元は各元に対しての異なる二つの後続元となるように順序定義する。
が極限順序数の場合を考える。まず
と定める。に対しの鎖を構成しよう。となるような最小の順序数と置く。今とし、をの数え上げとする。に対する帰納法で鎖の元を構成する。をの元でよりに対して大きいものの中で最小の順序数とする。次にに対してを任意のに対しよりに対して大きくに含まれている元で最小の順序数とする。もしそのような順序数が存在しないならそこで構成を終了する。そしてとする。S=\{s\in T\restriction\alpha\mid (\exists t\in S_\alpha)[t=s\lor t<_T s]\}$$であり、の定義から任意のの元はあるに対しとなる。よってが反鎖である、すなわち任意の異なる元は比較不能であることからである。しかしでありの濃度は未満であることから矛盾する。
&&&
## やったね。-Suslin木が存在するよ!
ノリと勢いで書いたので誤っている点があったら教えて下さい。ではMerry Christmas!