以下, 数列{Fn}n=1∞をFibonacci数列とする.Fibonacci数列の総和は, 具体的に次のように求められる.
∑i=1nFi=Fn+2−1
Fn+2−Fn+1=FnFn+1−Fn=Fn−1Fn−Fn−1=Fn−2⋮F3−F2=F1の辺々を足せばよい.
では,∑1≤i≤n,i≡0(mod2)Fi,∑1≤i≤n,i≡1(mod2)Fi,などはどうだろうか?実は, これらも具体的に求めることができる. さらに, 3や4を法としても, 簡単に求められるのである.
∑i=1nF2i=F2n+1−1,∑i=1nF2i−1=F2n.
α=∑i=1nF2i,β=∑i=1nF2i−1とおくと,α−β=(F2−F1)+(F4−F3)+(F6−F5)+⋯+(F2n−F2n−1)=0+F2+F4+⋯+F2n−2=α−F2nより, β=F2n. また定理1からα+β=F2n+2−1が成り立つゆえα=F2n+2−F2n−1=F2n+1−1.
これから, 次が得られる.
∑1≤i≤n,i≡0(mod2)Fi=F2⌊n2⌋+1−1,∑1≤i≤n,i≡1(mod2)Fi=F2⌊n+12⌋.
証明の発想はmod2の場合と同じである.
∑i=1nF3i=F3n+2−12,∑i=1nF3i−1=F3n+1−12,∑i=1nF3i−2=F3n2.
α=∑i=1nF3i,β=∑i=1nF3i−1,γ=∑i=1nF3i−2とおくと,α+β+γ=F3n+2−1,α−β=(F3−F2)+(F6−F5)+⋯+(F3n−F3n−1)=F1+F4+⋯+F3n−2=γ,β−γ=(F2−F1)+(F5−F3)+⋯+(F3n−1−F3n−2)=F2+F5+⋯+F3n−3=α−F3nが成り立つので, 連立方程式とみて解けばα=F3n+2−12,β=F3n+1−12,γ=F3n2が得られる.
上から, 次が成り立つ.
∑1≤i≤ni≡0(mod3)Fi=F3⌊n3⌋+2−12,∑1≤i≤ni≡1(mod3)Fi=F3⌊n3⌋+1−12,∑1≤i≤ni≡2(mod3)Fi=F3⌊n3⌋2,
法が4の場合は, うまく対応しておりとてもきれいである. 変数が多くなるだけで証明方法は同じなので省略する.
∑i=1nF4i=F4n+4−F4n5−35,∑i=1nF4i−1=F4n+3−F4n−15−15,∑i=1nF4n−2=F4n+2−F4n−25−25,∑i=1nF4n−3=F4n+1−F4n−35+15.
同様に,∑i=1nFki+rを求めたい. しかし, kが合成数の場合は導出できるのに対し, 素数の場合はなぜかうまくいかないので, kに関する場合分けが必要なのではとにらんでいる. また進捗が生まれたらここに追記したい.
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