9

元日算額解説〜弐の巻・完〜

545
0

第2章です。今回は前回証明した補題を変形して用います。
現在解いている問題↓
問題 問題

1のように3O1,O2,O3はそれぞれABC,ABP,APCの内接円とする。ABCに下ろした垂線のHO1,O2,O3の半径をr1,r2,r3AH=h

h(r2+r3r1)2r2r3=0
である。
画像1 画像1 図1

証明を見たい方は〜壱の巻〜をご覧ください。
では始めます。

まず最初に(ここが一番大事ですが)
h(r2+r3r1)2r2r3=0

(12r1h)=(12r2h)(12r3h)
に変形します。
展開すれば二つの式が等しいことがわかります。
何と美しいことか。
野暮かもしれませんが解説しましょう。
これのどこが嬉しいかというと、

r1,r2,r3の形が1つに揃う
②左辺と右辺で明確な半径の区別がされる
③シンプルで汎用性が高い
といったところでしょうか。

ここまでくればもう一息です。
(問題再掲)
問題 問題

問題図改 問題図改 図(改)
ここで簡単のため、上図における(大円、子、丑、甲、乙、丙、丁)の半径をそれぞれ(大、子、丑、甲、乙、丙、丁)の文字で置くこととします。
より上図において、
(12)=(12)(12),
(12)=(12)(12)
(12)=(12)(12)が成り立ちます。
これらの式を合わせて、
(12)=(12)(12)(12)(12)を得ます。
最後に甲=3,乙=1,丙=4,丁=3,勾=24を代入して解くことで、
大=638
よって求める大円の半径は638です。

いかがでしたでしょうか?1月3日時点でTwitter上で確認している正解者は2名のみですが、
少しでも多くの方に楽しんでいただけたならば幸いです。
より良い解法、改善点等あれば遠慮なくどうぞ。

以上でUFDの解説を終了とさせていただきます。

ありがとうございました。

投稿日:202113
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中