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この記事では, タイトルの通り, 任意の$k\in\N$に対して, $2^kn+1$型素数が無数に存在することの証明を書こうと思います.
参考文献は, すみません, 忘れてしまいました... ネットで見かけたんだったと思います.
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(証明)
まず, フェルマー数 $2^{2^n}+1$ の素因数は $p=2^{n+1}m+1$ の形で書けるものに限ることを示します.
ある素数$p$を法として$2^{2^n}+1\equiv0$であるとすると, $2^{2^{n+1}}\equiv1$となります.
従って, $2^q\equiv1\mod p$ なる最小の自然数$q$は, $2^{n+1}$の約数であって$2^n$の約数でないです. 即ち, $q=2^{n+1}$ です.
ところでフェルマーの小定理より $2^{p-1}\equiv1\mod p$ ですから, ($p\neq2$なので.) $q$は$p-1$の約数です. 従って, ある自然数$m$を用いて $p=2^{n+1}m+1$ と書けることがわかりました.
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次に, フェルマー数は全て互いに素であることを示します. これは, $F_n=2^{2^n}+1$ とおいて,
$$\beq
F_n-2&=&2^{2^n}-1\\
&=&\big(2^{2^{n-1}}+1\big)\big(2^{2^{n-1}}-1\big)\\
&=&\cdots\\
&=&F_{n-1}F_{n-2}\cdots F_1F_0
\eeq$$
であり, $2$はフェルマー数の約数でないことから従います.
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フェルマー数は無数に存在するので, 以上より, 「ある$m,n\in\N$が存在して$p=2^{n+1}m+1$と書ける」を満たす素数$p$が無数に存在することがわかりました.
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すると, 各$k\in\N$に対して, 「『ある$m,n\in\N$が存在して, $n\geq k$かつ$p=2^{n+1}m+1$である』を満たす素数$p$が無数に存在する」と言えます.
このとき, $p=2^k\cdot2^{n-k+1}m+1$と書き換えて, $2^{n-k+1}m$を$n$と読み換えることにより, 各$k\in\N$に対して, 「『ある$n\in\N$が存在して, $p=2^{k}n+1$である』を満たす素数$p$が無数に存在する」と言えました.$$\Box$$
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