0
大学数学基礎解説
文献あり

JK=Ramanujan (2)

14
0
整数解を求めよ

m!n!(n1)!(m+1)!=10Nm+n10N+1(n1)+m+1

整理すると、10n(n1)=m(m+1) より
10(2n1)2=(2m+1)2+9 となるので、両辺を9で割って、
y210x2=1 の解を求めればよい。(ペル方程式)
10=3+16+16+ により、例えば117210372=1 が得られるので、n=56,m=175 から次の答えが得られる。
175!56!55!176!=1755655176
一般の解は求められるだろうか?
10a2b2=9 の整数解について、b=±1(mod10)である。
b=10k+ϵ(ϵ=±1)とおくと、a2=10k2+2ϵk+1=(k+ϵ)2+(3k)2
ここで、k+ϵkは互いに素(ただしk3以上とする)であることを考慮すると、k+ϵ3kが互いに素でなければ、それらの最大公約数は3であるから、この場合は両辺を9で割ってペル方程式にすればよい。
k+ϵ3kが互いに素の場合は、ピタゴラスの3つ組
A2+B2,2AB,A2B2 を考える。a=A2+B2である。

  • 2AB=k+ϵ,A2B2=3k の場合
    3ϵ=6ABA2+B2=10B2(A3B)2
    このときmod5 で考えると、±3(A3B)2となるが、mod52乗して±3となる整数は存在しないので解はない。
  • 2AB=3k,A2B2=k+ϵ の場合
    9ϵ=9A29B26AB=(3AB)210B2となるが、
    2AB=3kだから、AB3の倍数である。
    B3の倍数なら、両辺を9で割れば、ϵ=(AB3)210(B3)2となるのでペル方程式に帰着できる。
    A3の倍数なら、ϵ=A2B22A3B=10(A3)2(B+A3)2となるのでペル方程式に帰着できる。

結局のところ、ペル方程式y210x2=±1にたどり着く。
例えば、最も単純な321012=1から、
A=3,B=2,ϵ=1,k=4,b=41,a=13を得るので、
2n1=13,2m+1=41 より、n=7,m=20 が得られる。
20!7!6!21!=207621

整数解を求めよ

(1)4n(n1)=8(m1)m(m+1)
 (2)(m1)m(m+1)=(n1)n(n+1)(n+2)

(1)を整理すると、
(2n1)21=8m(m21) より、y2=8x38x+1 と考えてよい。
(2)でn=N12とおくと、右辺は(N254)21となるので、x=m,y=N254 とおくことで、y2=x3x+1と考えてよい。
そこで、3次曲線上の有理点の問題と考えられるが、整数解を効率よく求めるにはどうすればよいのだろうか?

参考文献

[1]
上野 健爾 , 代数幾何入門
投稿日:2021112
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

DIO
DIO
22
5472

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中