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Fibonacci数と級数

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f(x)=k=0nakxk
という関数f(x)を考える。Fibonacci数列の一般項:
Fn=φnφ¯n5   (φ=1+52, φ¯=152)
から、sを定数として、
k=0nakskFk=f(sφ)f(sφ¯)5
である。試しにak=(nk), s=1としてみると、k=0n(nk)xk=(1+x)nから、
k=0n(nk)Fk=(1+φ)n(1+φ¯)n5=φ2nφ¯2n5=F2n
ただし式変形でφ2=φ+1, φ¯2=φ¯+1を用いた。s=2として計算するとどうだろうか。
k=0n(nk)2kFk=(1+2φ)n(1+2φ¯)n5=φ3nφ¯3n5=F3n
 ここからは、nとなる無限級数を考える。
まず、ak=k+1として和をとってみよう。ここで、k=0(k+1)Fkとするとこの無限級数は発散してしまうので、収束させるためにs=12というように「重り」をつけると、k=0(k+1)xk=1(1x)2より、
k=0(k+1)Fk2k=1(1φ/2)21(1φ¯/2)25=1255=12
を得る。他の様々な母関数にもこの方法を適応しよう。Fibonacci数列の母関数:k=0Fkxk=x1xx2から、今度はs=14として、
k=0(Fk2k)2=φ/41φ/4(φ/4)2φ¯/41φ¯/4(φ¯/4)25=1225
調和数の母関数:k=1Hkxk=ln(1x)1xから、s=12として、
k=1HkFk2k=ln(1φ/2)1φ/2+ln(1φ¯/2)1φ¯/25=12lnφ5+2ln2
 これはFibonacci数に類似した、例えばLucas数のような数列に対しても用いることができるので、是非試してみてほしい。

投稿日:2021116
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