この記事では, Twitterで出した, 以下の
極限の問題
の解説を書こうと思います.
が区間で連続な関数のとき,
を求めてください.
の微分可能性まで認めた場合は, 部分積分(のほうを積分します )によって割と楽に示せるのですが, 連続性のみ認めるだけでも, 極限を求めることができます.
まず, のグラフを考えてみると, そのほとんどが付近に寄っていることがわかります. 従って, 積分にはの値のみが効いてくるので, 答えはと予想できます. (と簡単そうに言いましたが, 私はすぐにはわかりませんでした...😔)
そこで, に近い部分とそれ以外の部分に積分区間を区切ってあげて, それぞれ評価することにします. 今回は具体的にで区切ることにします. (なぜでないかは, この後を読めばわかります. )
(証明)
区間
内でのの最大値が存在するので, それをとおきます. すると
と評価することができます.
区間
この区間内でのの最小値, 最大値をとおきます. もちろんです. すると,
です.
ここで
であり, ですので, はさみうちの原理より
となります.
より,
が証明されました.
読んで下さった方, ありがとうございました.
(追記)
この定理(?)が利用できる問題を見つけました!
とするとき,
を求めてください.
(解答)
なので,
と, 求められました.