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本番でやらかしてしまったnoyarulerによる禊解説です。ご査収ください。
5.下図のように, 一辺の長さが の立方体 個からなるブロックが 種類ある. このようなブロック 個を の直方体の箱にはみ出さないように入れる方法は何通りあるか. ただし, 同じ種類のブロックを複数用いてもよく, ブロックは回転させてもよい. また, 箱を回転させて一致する入れ方は異なるものとして数える.
jmo2021y5
答え 通り
D以外のブロックはどれも、同じブロックを つ組み合わせて の立方体の箱にはみ出さないように入れる必要がある。箱の向きを固定したとき、各ブロック つの入れ方は、A,B,C,Dそれぞれ ,,, 通りである。できた の立方体の箱をEと呼ぶことにすると、 の直方体の箱にはみ出さないようにブロックを入れる方法は、E-Eの順で入れるか、または、D-E-Dの順で入れるか、の場合がある。
前者は、 通りで、
後者は、 通りである。
前者、後者で、ともにD-D-D-Dの入れ方を数えているので、これを考慮して、求める答えは 通りとなる。
6.正の整数 に対して, 正の整数 であって と が互いに素であり, と も互いに素となるようなもののうち最小のものを で表す.このとき, のうちに現れる正の整数は何種類あるか.
答え 種類
以下、正の整数 であって と が互いに素で、 と も互いに素となるという条件を単に「条件」という。
まず、 を偶数とすれば、 が条件を満たし、さらに正の整数として最小であるから、 が分かる。
次に が の倍数のときについて考える。 は の倍数であることが必要である。
が の倍数でないとき、。
が の倍数のとき、
が の倍数でないとき、。
が の倍数のとき、
が の倍数でないとき、。
というように、 が定まる。以上の考察から、 として現れるのは、小さい順に、 となり、これらを与える最小の は、 である。小さい方から 番目までの素数の積を とすれば、 で として現れるのは、 の 種類となる。
7.三角形ABCの辺BC上に点P,Qがあり,三角形ACPの垂心と三角形ABQの垂心は一致している. AB, AC=, BP, CQ のとき, 辺BCの長さを求めよ.
ただし, XYで線分XYの長さを表すものとする.
答え
座標平面を用いる。
下図において、A , B, C , P , Q とし、三角形ACPと三角形ABQの垂心は 軸上の点D で一致しているとする。
jmo2021y7
AB :
AC :
AB⊥DQ、AC⊥DPなので、傾きの積 に注意して、
DP :
DQ :
DP , DQ の交点が D であるから、
これより、
求める長さは
8. 以上 以下の整数の組 であって,
となるものの個数を求めよ. ただし, 指数は右上にある 数から順に計算する.
答え 個
フェルマーの小定理から、 と が互いに素なら、 である。 の場合に気を付けて、次のように場合分けする。
のとき、
のとき、 は任意。この場合、 個。
のとき、 が偶数で、 は任意。この場合、 個。
のとき、 が の倍数であることが必要。よって は の倍数。
のとき、 は任意。この場合、 個。
のとき、 が偶数で は任意。この場合、 個。
以上あわせて、 個。