今回は, 前回よりは真面目に, ディリクレ積分の証明を書いてみたいと思います.
まあ留数定理を使った解法なので, そこまで綺麗ではないのですが.
まず, 以下を示します.
∫−∞∞sinxx−αdx=πeiα
ただし, αはIm(α)>0なる複素数です.
まず, 実軸を直径とした大きな半円の積分路を考えます. 上半平面あるようなものをΓ1, 下半平面にあるものをΓ2として, (実軸の向きに沿って回るような向きと定めます)I1=∮Γ1eizz−αdz,I2=∮Γ2e−izz−αdzを考えると, どちらも円弧上での積分は0に収束するので,∫−∞∞sinxx−αdx=I1−I22iとなります.
ここで, 留数定理から, Im(α)>0のとき, I1=2πieiα, I2=0なので, 題意が示されました.
上の結果においてα→0とすれば,∫−∞∞sinxxdx=πを得ます.
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