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大学数学基礎解説
文献あり

z変換:二項係数 C(2n,n)のz変換を求める。

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目的

  • 二項係数(2nn)z変換を求める。

二項係数(2nn)z変換

Z[(2nn)]=zz4(収束領域は|z|>4)

二項係数(2nn)の漸化式を求めてz変換する

a(n):=(2nn)=(2n)!(n!)2とおく。なお、n<0のときa(n)=0である。
式変形して
a(n)=(2n)(2n1)(2n2)!(n(n1)!)2=2n(2n1)(2(n1))!n2((n1)!)2=2(2n1)na(n1)となり漸化式が得られた。
この漸化式に離散デルタ関数δ(n)と単位階段関数u(n)を使って初期値を埋め込んで
a(n)={1(n=0)2(2n1)na(n1)(n>0)=δ(n)+2(2n1)na(n1)u(n1)=δ(n)+(42n)a(n1)u(n1)=δ(n)+4a(n1)u(n1)2na(n1)u(n1)
両辺をz変換して、2項目にシフト則を適用して
A(z)=1+4z1A(z)2Z[a(n1)u(n1)n]ただしA(z)=Z[a(n)]。ここでlimn0a(n1)u(n1)=a(1)u(1)=00=0なのでz変換の積分則が使えてシフト則を適用して
A(z)=1+4z1A(z)2(zw1Z[a(n1)u(n1)]dw+limn0a(n1)u(n1)n)=1+4z1A(z)2zw2A(w)dwlimn0a(n1)u(n1)n=0ここで両辺をzで微分して式を整理すると
4z2A(z)+(14z1)ddzA(z)=2z2A(z)ddzzw2A(w)dw=z2A(z)ddzA(z)=2z2(14z1)A(z)ddzA(z)=21z(z4)A(z)という変数分離型の微分方程式を得る。よって
dA(z)A(z)=21z(z4)dzlogA(z)=214z+14z4dz=24(log(z)+log(z4))+C0=24log(14z1)+C0A(z)=e12log(14z1)+C0=C1zz4ただし、C0,C1は積分定数。
C1を求める。両辺のzの極限をとり、左辺の極限はz変換の初期値の定理を適用して
limzA(z)=limzC1zz4=limzC1114z1a(0)=C1110=C1 a(0)=1なのでC1=1
よって
Z[(2nn)]=A(z)=zz4(収束領域は|z|>4)
となり命題が証明された。

参考文献

[1]
小島 紀男, 篠崎 寿夫, Z変換入門, 東海大学出版会 , 198191
投稿日:2021227
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zeta
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  1. 目的
  2. 二項係数$ \binom{2n}{n} $$z$変換
  3. 参考文献