有限集合から有限集合への写像について,単射の数および全射の数を考えます.文献としては,次に挙げる写像12相 (twelvefold way) についての記事がわかりやすいと思います.
これらの文献にある事実から,写像における始域 (入力となる集合) のサイズを n,終域 (出力となる集合) のサイズを k とするとき次が成り立ちます (n 個の球を k 個の箱に対応付けることと同じ).
ここで全単射の数を考えると,上のそれぞれの式で k=n とすればよいため,階乗に関する次の等式が得られます.
n!=∑i=0n(−1)n−inCiin
n=4 のとき,右辺は,−4+6⋅24−4⋅34+44 =−4+96−324+256 =24=4!
n=5 のとき,右辺は,5−10⋅25+10⋅35−5⋅45+55 =5−320+2430−5120+3125 =120=5!
なお上の等式は, 第2種 Stirling 数 (箱を区別しない場合) について同様に考えても得られます:
S(n,n)=1n!∑i=0n(−1)n−inCiin=1
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