問題
とする.1以上の整数に対して
と定める.また,とする.
- をを使って表せ.
- をで割った余りを求めよ.なお,が素数であることは用いてよい.
- すべてのに対してはの倍数であることを証明せよ.
出典:作問サークル 2018年ビラ問題
この記事では,この問題の別解法について書きたいと思います.
解答
より,
である.ここで,はの解なので,
である.
ここで,を位数の有限体とする.
このとき,はとみたときに可約である.
具体的には,である.ここで,とおく.このとき,
と書くことができる.
ここで,である.
ここで,はと互いに素であるような整数であるため,フェルマーの小定理により,の周期を持つ.よってとなる.
よってとなる.
余談
以上の議論が何故成り立つのかと言うと,がにおいて平方剰余だからである.ならばが平方剰余となる.である.
もしが平方剰余とならないようなの場合どうなるかというと,となる.
の元はを満たすことから,が成立することがわかる.
また,この手法は一般の項間漸化式に応用することができる.
例えば,フィボナッチ数列のでの周期(は素数,)は,
となる.