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直積に入れる位相について

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はじめに

最近位相空間論を勉強していて気付いたことがあったので記録に残しておく。前提知識として、位相空間、開基、準開基、直積、直積位相の定義を必要とする。この記事では mathpedia 入門テキスト「位相空間論」 を参考にしている。直積位相は、任意の射影が連続となる最小の位相であり、各直積因子の開集合の、対応する射影の逆像全体からなる集合を準開基として生成される位相である。この定義における「開集合」の部分を、「準開基の元」に変えても同様な議論をして位相を定めることができ、しかもこの位相は直積位相に一致することを示す。添え字集合は空でないものとする。

準備

(X,OX),(Y,OY)を位相空間、S(Y,OY)の準開基、f:(X,OX)(Y,OY)を写像とする。このとき次が成り立つ。
fは連続写像 SS,f1(S)OX

(X,O),(X,O)を位相空間、S(X,O)の準開基とする。このとき
SOOO

Siは位相空間(X,Oi)の準開基とする(i=1,2)。このとき
S1S2O1O2

S1S2O2と命題2より分かる。

主張

(Xλ,Oλ)を位相空間、(λΛXλ,O)を直積位相、Sλ(Xλ,Oλ)の準開基、λΛに対しpλ:μΛXμXλとする。このときS={pλ1(Sλ)|SλSλ}λΛXλの準開基となり、(λΛXλ,O)Sを準開基とする位相空間とすればO=Oが成り立つ。

まずSλΛXλの準開基となることを示す。そのために任意にxλΛXλをとる。ΛよりλΛをとるとpλ(x)Xλであり、Sλ(Xλ,Oλ)の準開基であることからpλ(x)SλとなるSλSλが存在する。このときxpλ1(Sλ)となりSλΛXλの準開基である。
次にO=Oを示す。直積位相の定義よりS={pλ1(Uλ)|UλOλ}とおけばこれは(λΛXλ,O)の準開基である。また、準開基の定義よりSλOλであるからSSとなり、命題3よりOOが成り立つ。あとはOOだが、命題2よりSOを示せば十分であり、これは、任意のλΛに対し射影pλ:(μΛXμ,O)(Xλ,Oλ)が連続であることと同値である。これは命題1よりλΛ,SλSλ,pλ1(Sλ)Oと同値であるが、SOより明らかに成り立つ。以上で題意が示された。

終わりに

何か間違いなどあれば報告していただけると幸いである。また、今回の主張は大した議論はしてないので、どこかで知られているはずである。何かこれと同じ主張がある本などあればぜひ教えていただきたい。

投稿日:112
更新日:114
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色んな分野の数学をやりたいです。

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