ここでは東大数理の修士課程の院試の2013B07の解答例を解説していきます。解答例はあくまでも例なので、最短・最易の解答とは限らないことにご注意ください。またこの解答を信じきってしまったことで起こった不利益に関しては一切の責任を負いませんので、参照する際は慎重に慎重を重ねて議論を追ってからご参照ください。また誤り・不適切な記述・非自明な箇所などがあればコメントで指摘していただけると幸いです。
写像$f:\mathbb{R}^2\to\mathbb{R}^3$を
$$
f(u,v)=(v\cos u,v\sin u,e^u)
$$
で定義する。ここで$f$の像を$S$とおく。曲面$S$上の滑らかな曲線$\gamma(t)$が漸近曲線であるとは、任意の$t$に対してベクトル$\gamma''(t)$が$S$に接していることを指す。
(1) 関数$u(t),v(t)$を用いて
$$
f(u(t),v(t))
$$
と表される$S$上の滑らかな曲線が漸近曲線であるための必要充分条件を$u,v$に関する微分方程式で表しなさい。
(2) 任意の$p\in S$について、$p$を通る$2$つの漸近曲線で、$p$に於ける速度ベクトルが互いに一次独立であるようなものが存在することを示せ。また$p=(1,0,1)$についてこのような曲線を求めなさい。