$w=2z+i$とする。点$z$原点を中心とする半径1の円周上を動くとき,点$w$はどのような図形を描くか。
解答
$|z|=1$である。$\displaystyle{z=\frac{w-i}2}$として,代入し,
$$\left|\frac{w-i}2\right|=1$$
$$\frac{|w-i|}{2}=1$$
$$|w-i|=2$$
よって,点$w$は点$i$を中心,半径$2$の円を描く。
図形的な説明(変換)
点$w$は点$z$をどのように動かした(変換した)のか考えてみる。$w=2z+i$なので,点$z$を原点を中心に2倍に拡大して,その後,$i$だけ,平行移動すると,点$w$となる。
また,$w=2z+i$は
$$w+i=2(z+i)$$
と変形できるので,『点$z$を点$-i$を中心に2倍に拡大すると,点$w$となる。』とも説明できる。この$-i$は不動点を求める計算は次のようになる。数列の漸化式の特性方程式と類似性がある。
$$\alpha=2\alpha+i\quad \therefore \alpha=-i$$
変換の様子
$w=3z+2$とする。点$z$原点を中心とする半径1の円周上を動くとき,点$w$はどのような図形を描くか。また,点$w$は点$z$をどのように動かしたものか説明せよ。