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大学数学基礎解説
文献あり

Gauss 定数

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第一種楕円積分
  • ヤコービの標準形
    0xdt(1t2)(1k2t2)

  • ルジャンドルの標準形
    t=sinθ ,  x=sinφ
    0φdθ1k2sin2θ

第一種完全楕円積分

K(k)=01dt(1t2)(1k2t2)=0π2dθ1k2sin2θ

agm : arithmetic–geometric mean
agm(1,1k2)=π2K(k)

ω=K(1)
agm(1,2)=π2ω
※若しもこのことが証明されるならば『確実に解析の新分野が開かれるであろう』by Gauss

Landen変換により、
λ=1k1+k,   tan(φ1φ)=ktanφ
とするとき、
dφ1k2sin2φ=1+λ2dφ11λ2sin2φ1
が成り立つので、これを繰り返し用いて、
dφ1k2sin2φ=1+λ121+λ221+λn2dφn1λn2sin2φn
ただしここでtan(φiφi1)=ki1tanφi1,  λi=1ki11+ki1,  φ0=φ,  k0=kとする。
k=b0a0とおくと(λ1)2=1λ12=1(1k1+k)2=4a0b0(a0+b0)2よりa1=a0+b02, b1=a0b0とおけば、λ1=b1a1となる。
k>0として、ai,biを全て正の実数として同様に定義すると、
0<b1<b2<<bn<an<<a2<a1がなりたつ。また、
anbn<anbn1=an1bn12<<a1b12n1よりlimnan=limnbn=agm(a0,b0)=Mとおく。これを算術幾何平均とよぶ。
limnλn=1,  limnλn=0
となることが分かる。すると、十分大きなnについて、
dφn1λn2sin2φn=dφn
としてよい。
1+λn=1+1(λn)2=1+1(bnan)2=1+(an1+bn1)24an1bn12an=1+an1bn12an=an1an
より、
1+λ121+λ221+λn2=a02nan

dφ1k2sin2φ=a02nandφn1λn2sin2φna0dφnan2n
となる。
φπ2のとき、φn2n1πとみなすと、
limφπ20φdθ1k2sin2θ=limna0φnan2n=πa02M
k=1のとき、k=2なのでa0=1, b0=2とすると、
M=agm(1,2)=π2ω
を得る。

参考文献

[1]
竹内 端三, 楕圓函數論, 岩波書店, 1936
投稿日:202147
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