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メモ-1

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$k$ を代数閉体, $\mathfrak{a}$$k[x_1,\ldots,x_n]$ のイデアル, $f \in I(V(\mathfrak{a}))$ とする. このとき $f \in \sqrt{\mathfrak{a}}$ が成り立つ.

$\mathfrak{a}\neq (1)$ の場合のみ考える. このとき, ある $\mathfrak{a}\subset \mathfrak{p}$ なる素イデアル $\mathfrak{p}$ について $f\notin \mathfrak{p}$ なるものが取れたならば, $B=(k[x_1,\ldots,x_n]/\mathfrak{p})_f$ はゼロ環ではない. したがって極大イデアル $\mathfrak{m}$ を任意に取ると, $k$-代数の射 $A\to B/\mathfrak{m}$ が取れる. ここで $B/\mathfrak{m}$$k$ 上有限型の体であるため, $k$ と同型である. よってある $k^n$ の点 $(a_\bullet)$ が存在してイデアル $(x_\bullet-a_\bullet)$$A\to B/\mathfrak{m}$ の核となる. このとき $\mathfrak{p}\subset (x_\bullet-a_\bullet)$ かつ $f\notin (x_\bullet-a_\bullet)$ が成り立つため, 仮定に反する. よって $f\in \sqrt{\mathfrak{a}}$ が成り立つ.

$k$ を体とする. $A$$k$-有限生成代数であって整域であるようなものとする。このとき、$A$ の商体を $Q(A)$ とすると $$ \mathrm{Krull.dim}(A)=\mathrm{trans.deg}_k \mathrm{Q}(A) $$ が成り立つ.

$A$$k[X_1,\ldots,X_n]/P$ と表示する. このとき $P$$k[X_1,\ldots,X_n]$ の素イデアルとなる.

$k[X_1,\ldots,X_n]$ の相異なる素イデアル $P \subset Q$ について $k[X_1,\ldots,X_n]/P \to k[X_1,\ldots,X_n]/Q$ なる射影が取れる. このとき, 変数の取り換えにより $X_1,\ldots,X_d$$\mathrm{Q}(k[X_1,\ldots,X_n]/Q)$ の超越基底になるとしてよい. するとこれは $\mathrm{Q}(k[X_1,\ldots,X_n]/P)$ の超越基底となるため, $\mathrm{trans.deg}_k(\mathrm{Q}(k[X_1,\ldots,X_n]/Q))\leq \mathrm{trans.deg}_k(\mathrm{Q}(k[X_1,\ldots,X_n]/P))$ となる.

このとき, 超越次元が一致しているならば, $S=k[X_1,\ldots,X_d]-\{0\}$ とおくと, $S$$P$ とも $Q$ とも非交である. このとき $R_S/PR_S$ は体となるため, $P \neq Q$ の仮定に反する.

よってこのことから $ \mathrm{Krull.dim}(A)\leq \mathrm{trans.deg}_k \mathrm{Q}(A) $ が言える.

逆に $ \mathrm{Krull.dim}(A)\geq \mathrm{trans.deg}_k \mathrm{Q}(A) $ を示す。$A$$k[X_1,\ldots,X_n]/P$ と表示する. このとき, $X_1$$A$$k$ 上超越的であるとする. $k[X_1]-\{0\}$$S$ とおくと, $A_S/PA_S$$k(X_1)$ 上有限生成代数かつ整域となるため, ここで超越次元に対するる帰納法をまわすと, $A_S/PA_S$ の Krull 次元は $\mathrm{trans.deg}_k \mathrm{Q}(A)-1$ となる. このとき, $A_S/PA_S$ の素イデアルの鎖 $Q_0 \subset \ldots \subset Q_d$ について $Q_d$ に対応する $k[X_1,\ldots,X_n]$ の素イデアルを $P_d$ とおくと, $k[X_1,\ldots,X_n]/P_d$ においては $X_1$$k$ 上超越的であるため, $k[X_1,\ldots,X_n]/P_d$$k$ 上有限型であることからこれは体ではない. 従って $P_d$$k[X_1,\ldots,X_n]$ の極大イデアルではないため, $A$ の Krull 次元は $\mathrm{trans.deg}_k \mathrm{Q}(A)$ 以上である.

投稿日:2021422
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