[問]
の根号を外せ
[解]
とする。このとき、
ここで
を満たす。従って、
ここで、
よって
この解法を見たとき、
なぜ
なぜ
等について疑問を抱きました。初めはピンときませんでしたが、実は三次方程式の解の公式としてよく知られているカルダノの公式を導出する際に似たことをしていることを思い出したため、カルダノの公式と比較しながら考えてみることにしました。今回の記事ではカルダノの公式の導出の一部を用いるだけなので、読み飛ばしていただいてもかまいません。
とおき代入することで二次の項を消去できるため次の三次方程式を得る:
ここで、
このとき、
上の連立方程式から
ここで、
とすると、
となるが、これは
とおくと、
従って、
の3通りが解となる。
上記がカルダノの公式の導出となります。
これから、
カルダノの公式を導出する中で、
とおき整理することで
このとき、の値が下の連立方程式を満たすように取れば の解の候補を導出できる。
としていることから、
ことが大切であることが分かります。
これで、初めに抱いた疑問について解消することができました。
最後に、問題を作るときの手順を紹介して終わりにしようと思います。
従って
従って
ここで、
従って、
以上がすべての工程になります。始めの方に決める
三次方程式の解の公式が立方根を開く際に役立つ事実が私には驚きだったため、使う機会があれば(果たしてそんな機会はあるのかはさておき)使いたいです。